ホロホロ山 (1322m)E
<北西尾根ルート> 山スキー  2名 13、2,13
93,9,11の「徳舜瞥山〜ホロホロ山」(鉱山跡コース)へ
02,06,5の「ホロホロ山〜徳舜瞥山」(白老コース)へ
05,7,20の「徳舜瞥山〜ホロホロ山」(鉱山跡コース)へ
12,6,26の「徳舜瞥山〜ホロホロ山」(鉱山跡コース)へ
12,7,04「ホロホロ山」(白老コース)へ
厳冬期には珍しいほどの好天に恵まれ、念願の長大な北西尾根から初の雪山登頂

7:40 大滝市街地24時間トイレ駐車場発
登山
地点
下山
 8:05
12:40
三階滝公園
頂 上
14:05
12:55
[4:35]所要時間[1:10]

14:45 ニョロニョロ洞窟へ
16:30 大滝ふるさとの湯(入浴)
19:00 壮瞥道の駅(車中泊)

鋭く天を突く端正な姿の徳舜瞥岳とやや丸味を帯びたホロホロ山(1)は30分ほどの縦走路で結ばれていて、夏はセットで登られることが多い。しかし、厳冬期に縦走となると時間的にも条件的にもなかなか厳しい。そこで、別々に登られることが多い。

 自分も徳舜瞥岳は10年ほど前に山スキーで登ったが、前日ふった黄砂で散々だった。今回は、埼玉からやってきたyukiさんの同行を得て、前日の札幌岳に引き続いて、このホロホロ山を計画した。ルートは地形図で見ても、実際に目にしても、気が滅入りそうなくらい長大な幅広の北西尾根。

 大滝市街地の24時間トイレ駐車場で朝を迎える。予報に反して、快晴もどきの青空の下に、長大な尾根が朝日に輝いていた。標高450mの三階滝公園駐車場からスタート。ありがたいことに、3連休の後だけに軽い雪が被っただけのトレースが残っていた。シュプールの跡から見ると、トータルで5〜6人のものらしい。昨日に引き続き、ラッセル不要の楽チン登山が期待できる。

 公園施設の中を抜け、林道を上がると、広い植栽地の中にトレースは続いていた。やがて、自然林の中へと入っていくが、標高650m付近までは、単調な緩い登りが続き、飽きてくる感じだ。それでも、標高を上げていくと、白老3山や漁岳や恵庭岳が見えてくる。
 

スタートして、2時間後、標高800mを過ぎると、尾根が狭くなり。目の前の展望が開けてくる。右に徳舜瞥岳と左奥に平坦なホロホロ山への尾根の上部が見えてくる。まだまだかなり遠い感じに気が滅入りそうだ(2)しかし、無風の上、気温は−12℃ほどだが、陽光が暖かく感じるので、気持ちがよい。振り返ると、昨日登った札幌岳から南に延びる漁岳〜小漁岳〜フレ岳〜丹鳴岳〜恵庭岳の連なりが見え、その手前に白老3山の大展望(3)
 

標高100mくらいまでの間は、青空をバックにした樹氷状の針葉樹とダケカンバの混合林が美しい(4)。やがて、真っ白な真綿のような雪を纏ったダケカンバ林へと入っていく。陽光が雪原に陰影を落とし、そのコントラストに癒される。曇り空だと、雪も灰色に見えるが、青空の陽光の下だと雪が真っ白に見えるから不思議だ(5)
 

 徐々にダケカンバの丈が低くなり、展望が広がってくる。左手に羊蹄山と手前の尻別岳、その後ろのニセコ連峰の展望が広がる(6)。1200m付近で、森林限界を抜けると目の前に広大なダケカンバの灌木の樹氷原が広がる。下山時の滑りが楽しみでワクワクしてくる。(7)


 後ろを振り返ると、ダケカンバ帯のすぐ後ろに白老3山、その後ろに無意根山〜余市岳〜札幌岳〜漁岳〜小漁岳〜フレ岳〜丹鳴山〜恵庭岳〜紋別岳を湖面に映す支笏湖の大展望が広がる(8)

しかし、穏やかな地形もそこまでで、それより上はウインドクラストした斜面が続く。トレースはその辺りからは完全に消えていた。1250mから上の頂上稜線やその西斜面はスカブラで覆われたハイマツのボコボコ樹氷の厳しい様相を呈している(9)。稜線上のピークをひとつ巻くと、ようやく頂上が近づいてくる。西斜面のボコボコ樹氷の間を慎重に縫いながら、頂上へと近づいていく(10)


 頂上直下でスキーを脱ぎ、厳冬期ならではのスカブラ斜面をツボ足で登る(11)。3分ほどで、周りの景色とは異質な姿の山頂標識が迎えてくれた。多分、昨日までに登った登山者が雪を払い落としたのであろう。その後ろには、夏よりその鋭さと迫力を際立たせている徳舜瞥岳の姿が・・・・(12)しかし、残念なことに、徐々に青空がなくなり、薄い雲で覆われ始めて、遠くの山々が霞んで見えなくなっていた。

 いよいよ滑りが楽しみな下山だが、その前にボコボコのスカブラ斜面を突破しなくてはならない。幸い、西斜面の少し下の方に、c1200付近で尾根に合流できそうボコボコの少ないラインが見つかる。そこをトラバースするように滑り降りると、クラスト斜面もかわし、快適な深雪斜面へと直接でることができた。

 そこからは、これ以上の軽い雪はないと思われるほどで、思い通りの滑降を楽しむことができた。自分の描いたシュプールの横をyukiさんも喜々として滑ってくる(13)

 緊張するような危険なところはなく、楽しい滑降がずっと続いた。斜度が緩くなれば、登りのトレースでジェットコースターもどきの滑降を楽しんだ。標高が低くなってきても雪の軽さは変わらず、最後まで楽しく滑り降りることができた。

 天候にも、雪質にも恵まれ、これまでの厳冬期の雪山では最高の条件だったかも知れない。大満足のうちに、ゴール。

 下山後、yukiさんの希望で、円山百畳敷洞窟のニョロニョロ(氷筍)を見に行き、大滝の無料温泉ふるさとの湯で疲れを癒した。


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