ホロホロ山(1322m)〜徳舜瞥岳(1309m) 白老コース  単独  02,06,5

 稜線の花を楽しみに9年ぶりに白老側から再訪する。

93,9,11の「徳舜瞥岳〜ホロホロ山」のページへ
02,03,23の「徳舜瞥岳」(山スキー)のページへ
壮瞥村久保内付近からの両山
登山地点下山
8:27
車に乗せ
てもらう
通行止め地点
(登山口4km手前)
14:53
てくてく
歩き
8:41
9:20
10:00
10:38
登山口
4.5合目地点
7合目タツニタイ見晴台
ホロホロ山
13:50 
13:20
12:57
12:40
[1:57]所要時間[1:10]
10:53
11:18
ホロホロ山
徳舜瞥岳
11:58
11:28
[0:25]所要時間[0:30]
 前日に風不死岳の大沢ルート(登り)〜二の沢ルート(下山)の計画と抱き合わせにして、わりと花の種類の多い両山の吊り尾根(1)を歩いてみたくて、花の時期に9年前とは反対の白老側からの両山への再訪である。なお、徳舜瞥岳は今冬の2月、黄砂の降った次の日に登っている。

 前日、風不死岳を下山して、室蘭の北海道の山ML仲間のSaさんが経営する「なかよしラーメン 工大店」へお邪魔して、この残雪期の春山に4度も同行している同じ室蘭在住のganさんも駆けつけ、12時近くまで飲んでしまい、目が覚めたのが6時半である。当然二日酔い状態であるが、それほど具合は悪くはないので、登山口へ車を走らせる。

 白老から大滝へ抜ける快適な道を走り、林道へ入ってまもなく予期していなかった通行止めにぶつかる。立て看板を見ると、工事のための措置で、登山口まで4kmだそうである。往復で2時間余計に歩くつもりで用意をしていると、もう一人が到着するが、その看板を見て帰って行った。用意をして出発しようとしているところに工事関係者のトラックが来る。渡りに船とばかり、乗せてもらうように頼むと登山口上の渡渉地点上の荒れた沢快く応じてくれた。ちょうど登山口のところが工事現場の砂防ダム工事のための通行止めだそうである。「もっと先まで入れてくれてもいいのに・・・」と話したら、大型車が通行して交差するのに大変だからというのが理由らしい。
3合目の渡渉地点
 登山口付近の様子は工事の関係で大幅に変わっているようである。登山口へは仮橋を渡るが、川が荒れて崩壊したりして登山道も変わっていて(2)、最初の渡渉地点を越えてようやく正規の登山道になる。歩き始めて、まだ二日酔い状態であることがもろに響く。吐き気などはないものの、呼吸が苦しいし、体も重い。2本のストックを頼りにゆっくり登山に徹する。普通の状態であれば1時間半程度で登れる距離であるが、帰りの林道歩きとスタートがこの時刻であれば、当初計画していたオロフレ山への一日2山は無理である。休み休みのゆっくりモードで進むことにする。

 沢から尾根に取り付くが、いきなりの結構な斜度が二日酔いの体にはこたえる。その後、再び沢に出てそこを渡渉する。「3合目、ピリカの沢」の標識がある(3)。そのまま尾根道を進む。あちこちにアイヌ語の地名らしきものの標識が設置されているが、まったく意味不明で訳語が欲しいところである
ホロホロの桜
 4.5合目で広い林道と交差する開けたところに出てちょっと拍子抜けする。やがて、「自然の大作 ホロホロの桜」という看板が設置され、本当に1本の木かと思うほど大きく枝を広げた見事なタカネザクラが3分咲き状態で迎えてくれる(4)。そこが7合目のタツニタイ(ダケカンバの意)見晴台である。
ホロホロ山頂上直下
 そこでものんびり休んで、ダケカンバ林の中に続く道を登り続けると右上にホロホロ山の頂上が見えてくる。この辺りからいろいろな花が出現する。サンカヨウ、エゾイチゲ、ノウゴウイチゴ、ツバメオモト、ミヤマスミレ、シラネアオイ、ミヤマエンレイソウなどである。やがてハイマツも出現して高山らしくなり、頂上直下は一転して大きな岩を伝い歩く岩石帯となり高山の様相を呈している(4)。

 登山口から2時間弱で頂上到着である。単独でこんなにのんびり歩いたのは初めてである。幸い二日酔いのムカムカ感の症状は出ずに、自然に汗と共に抜けてしまったようである。頂上標識はganさんのお姉さんの作と言われていた9年前のものとは違うような気がする(5)。
頂上標識と徳舜瞥岳
 10分ほど休んで、昼食の水やガスやストックなどを木下に隠して、荷物を軽くして徳舜瞥岳へ向かう。ホロホロ山から吊り尾根越しに眺める徳舜瞥岳は鋭く天を突いて聳えるまさに鋭鋒である(6)。
ホロホロ山から徳瞬瞥岳を望む
 岩を伝い歩きながら急な尾根を下る。稜線には、久しぶりに目にするミヤマアズマギクをはじめ、キバナシャクナゲ、ツマトリソウ、ヒメイチゲ、シラネアオイ、リンネソウ、ミヤマキンバイ、タカネザクラ、ミヤマエンレイソウ、ゴゼンタチバナ、イソツツジ、ハクサンチドリ、などがちょうど見頃の状態で咲いている。途中で単独の60代の男性とすれ違う。

 ホロホロ山から25分で3度目の徳舜瞥岳頂上に立つ。相変わらず南側の切り立つような岩壁は迫力満点である。そこにへばりつくようにミヤマキンバイが咲いている(7)。ここの頂上にも60代の単独行の男性が休んでいた。
 徳舜瞥岳頂上南側の岩場に咲くミヤマキンバイ
 この頂上には3度目であるが、初めて支笏湖方面の眺望がある。恵庭岳を初めこの春山スキーで縦走した美笛峠から漁岳までの山々、白老3山などが見えるがそれ以外はガスの中である。
徳舜瞥岳からホロホロ山を望む
 再び、花を楽しみながらホロホロ山へ戻る(8)。行きですれ違った男性も戻ってくる。ホロホロ山へ戻り、ラーメンを作り昼食とする。1時間ほど休んで下山を開始する。下りは1時間ちょっとであっけなく下りてしまう。最後は4kmの林道歩きである。工事関係の車の来ることを期待しながらの歩きであったが、とうとう1台も通らなかった。50分の歩きでゴールイン。







両山に咲いていた花々を見たい(11種類)



「北海道山紀行・目次」へ       HOMEへ  

inserted by FC2 system