知内川支流中二股沢北面直登沢〜檜倉岳(631.5mA
7:15 函館発
8:45 知内川林道中二股沢林道分岐
登り | 地点 | 下り |
9:00
9:20
9:25
9:40
11:00
12:00 |
林道分岐
作業道分岐
入渓地点
核心部の滝
400二股
頂 上 |
13:15
12:55
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12:00 |
[3:00] | 所要時間 | 「1:15] |
14:00 知内温泉(入浴)
16:00 帰宅
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檜倉岳は、大千軒連峰の東側に位置する山で、頂上に電波反射板の設置された山である。登山道はないが、今回下りで利用した一級国道並みに刈り払い整備された立派な作業道が続いている。
5年前の正月に、5名でかんじきやスノーシューを履いて、北東側のNHKミニサテライト局が設置されている381.3ピークを経由する管理道と林道と東尾根を利用して登っている。
今回はSHOさんの誘いに乗っての沢からの再訪であった。この沢と下山の作業道の情報は、「北海道の山と沢 くったら」という室蘭のくったらさんのブログにアップされている。これを見たSHOさんが温めてきた計画であった。それが、つい1週間前に函館の山仲間のsegaさんとMiさんコンビが遡ったことがきっかけとなったようである。
それらの情報をもとに、知内川林道を進む。中二股沢川の分岐に車をデポし、中二股沢川の右岸に続く林道跡を進む(1)。1週間前に二人が歩いた痕跡が残っている。
20分ほど進むと、下山に利用する作業道分岐へ到着。そのすぐ先が林道跡終点で、入渓地点だった。
急な崖を下って沢へ下り立つと、右の本流とこれから遡行する北面直登沢が滝となって合流している(2)。
すぐに深い釜を持った小滝が現れる。ここは右をへつる(3)。
その先に薄茶色の岩盤のナメが続くが、それもすぐになくなり、両側から苔むした岩壁が迫り、険悪な雰囲気になってくる。
情報では分かっていたが、深い釜を持つ滝が連続する。地形的にへつることはできない。足が立つので心配はないが、臍の辺りまで濡らすのはドボンしたとき以外初めてかも?幸い気温が高いから良いようなもの、長く浸かっていたら震えが来そうな感じだ(4,5)。
その先が、この沢一番の核心部の8mほどの滝。釜の中はオーバーハングしていて、足をかけるところがない。その上も垂直に近く、ホールドになりそうなところはない(6)。くったらさんたちは右の垂直に近い岩場を高巻いている。segaさんはMiさんに下から足を押さえてもらって空身で直登したという。高巻きもかなり怖そうだし、沢へ下りるときにも懸垂下降は避けられない。
そこで、SHOさんが用意してきた飛び道具・・・右側の岩の割れ目にハーケンを打ち込む(7)。それに鐙(あぶみ)を掛けてそれに1歩目の右足を掛ける。さらに、わずかな出っ張りを利用して左足をかけ、クライムシャワーを浴びながら左上の流木へ手を掛けて突破。
まず、二人のリュックを引き上げ、その後に、上からロープで引き上げてもらった(8)。それでも、足場がないので、一歩目はハーケンにシュリンゲンを掛けてそれを利用して自分の体を持ち上げなければならなかった。ハーケンも鐙も、実物では初めて目にした道具だった。SHO様々である。なお、帰路でsegaさんに電話したら、上の横になっていた流木は、上にあった物をsegaさんがMiさんを引き上げるときに登りやすいようにここまで下ろしたそうだ。
40分ほどを要して、核心部の滝を越えたら、もうないだろうと思っていた深い釜を持った滝がまた現れる(9)。
そこを越えたら、渓相が変わり、穏やかな沢となった(10)。
ここまでで距離にして、わずか300mくらいのものだったような気がする。それに1時間を要した。入渓していきなりの難所の連続で気力と体力を一気に消耗してしまった。
しばらく、穏やかな渓相を楽しんで登っていくが、その上にも直登可能な滝がいくつかあった。
400二股を左に進むとすぐに、7mほどの垂直な滝が現れた。しかし、そこは流れのすぐ右横が階段状の岩になっていて、自分が先になって気持ちよく直登することができた(11)。
さらに、そのすぐ上に、直登は絶対不可能な垂直の滝が現れた。ここは、滑りを堪えながら、丈の高い草の根元を頼りに右側から高巻いた(12)。
そこを越えたと思ったら、すぐに同じような滝がまた現れる。そこは、左から合流する500二股の左沢を利用して高巻いた。
水流が少なくなり、やがて源頭近しを感じさせる(13)。やがて、また垂直の黒い滝が現れる。それを左から高巻いたが、そのすぐ上が源頭地形となっていて、崖状になっている、沢に下りるのを諦めて、左側の藪尾根を頂上まで登り詰めた。
途中から振り返ると、前千軒岳のピークが見えた(14)。藪漕ぎ20分ほどで、きれいに刈り払われて、電波反射板が設置された2度目の頂上へ到着。その出たところ端に三等三角点が設置されていた。
先ず目に飛び込んできたのが、通称知内岳や岩部岳などの知内山系の山並み(15)、その左側には、当別丸山とその右に函館山や横津山系(16)。
さらにその左側には七ッ岳を中心とする山並み(17)。函館方面をバックに記念撮影(18)。それらの展望を楽しみながらゆっくりしたかったが、アブが煩くてのんびりしていられない。そこそこにして退散。
反射板の設置された2度目の頂上を後にする(19)。その先には、一級国道並みにきれいに刈り払われた作業道が続いていた(20)。SHOさんはこの作業道をピストンして、夏にも登っているという。下手な登山道より快適な幅の広い作業道である。
アブにまとわられながら1時間ほどで、林道跡へ合流し、あと15分で車をデポしてある林道分岐へ到着。
短い沢だったが、変化に富んだ、結構ハラハラドキドキ感に満ちた飽きることのない沢だった。下山が作業動歩きということも最高の条件である。
帰路途中の知内温泉に寄って、汗と汚れを落としてさっぱりする。アブに5箇所ほど囓られたが、温泉の成分でかゆみもなくなってしまった。
さらに、当別トラピスト売店へ寄り、これまで食べた中で一番濃厚で美味しいのソフトクリームを食べる。