檜倉岳(ひくらだけ)(631.5m) /福島町 
<知内川林道・NHKミニサテライト局経由ルート>  5名 アルミわかん 07,1,03

             2007年の登り初め・・・渡島半島では雪の多い地域の山であったが、異常な少雪のため、アルミわかんのネマガリダケ掻き分け登山。

5:00 函館発
6:40 大千軒知内川コース・
    141標高地点林道分岐(車デポ)
登山
地  点
下山
 6:50
 7:20
 9:00
10:10
11:00
車デポ地点
145標高地点林道分岐
381ピーク(NHKミニサテ局)
531ポコ南コル
頂 上
14:00
13:40
12:45
12:00
11:30
[4:10]所要時間[2:30]

GPSトラックログ
福島町の桧倉川源流部に位置することが山名の由来と思われるこの山は、大千軒連峰とその一帯の展望台的な山である。

 これまで何度かご一緒しているSHOさんからお誘いを受けるまで知らない山であった。もちろん登山道はない。ネットで検索したら、日本山岳会創立100周年記念中央分水嶺踏査報告書の袴腰岳や百軒岳へのアプローチの途中に踏まれている山であることが判明する。

 わたしにとって今年の登り初めとなるこの山のメンバーは、SHOさんの他に、上記の分水嶺踏査でこの山に2回登っている日本山岳会メンバーのKaさんとUさん、そして、HYMLメンバーのTaさんの5名である。

 朝、5時に集合して函館を出発し、福島町千軒の大千軒岳知内川コースの林道へ入る。渡島半島の豪雪地帯で、例年ならこの時期すでに1mはあるはずなの積雪がわずか15cmほどである。驚くほど少ない。最終民家の先の除雪されていない林道を無理矢理進み、「大千軒岳登山口まで4.4km」の看板の立つ標高141地点の林道分岐へ車をデポする(1)

 山スキーを準備してきたが、積雪不足なので、他のメンバーに合わせてアルミわかんを装着する。Uさんはスノーシューである。まだ、夜明け前の林道を進むと、正面に朝日に輝く前千軒岳が見える(2)

 KaさんとUさんが2年前に辿ったというNHKミニサテライト局(電波中継局)の設置されている381ピークから延びる東尾根が最短ルートなのだが、積雪が少ないので、さらに進んで145地点からミニサテ局へ繋がる沢沿いの道へ入る。しかし、その先で二股にぶつかり、道が分からなくなる。その位置をその上の二股と勘違いして右股へ入ってしまう。進んでいる方向がおかしいと思ったのと小滝に阻まれたので、右岸の尾根に取り付く。この辺りでも積雪10〜20cmほどであるが、藪はそれほど煩くないのが幸いである(3)。しかし、その後徐々に斜度を増し、急な痩せ尾根となり、相当なアルバイトを強いられる。

 そのピークに立つと、先に反射板が設置された檜倉岳とその後ろに連なる白い大千軒連峰が見える。幸い、そこから381ピークへ連なる吊り尾根がそれほど下ることなく源頭を巻くように続いていてホッとする。

 381ピークに辿り着くと、そこにはNHKミニサテ局が設置され、これから進む方向に出戸二股川から続いているその管理道路が延びている。目の前に目指す檜倉岳が見え(4)、その右側には大千軒連峰がくっきりと望まれるのがうれしい(5)

 531ピークの南コル手前までは、管理道路と林道を辿る。コルに登ると、目の前に目指す檜倉岳頂上が見える。しかし、一度下って登り返さなくてはならない。しかも、その間はまだ雪で寝切っていないネマガリダケの海である。一番若い体力抜群のSHOさんが藪の薄いところをルートファンデングして進み、我々がそのトレースを辿る(6)

 やがて、ブナ林の斜面を登り、4時間強を要して、頂上へ到着する。上空はいつの間にか雲が広がり、青空がなくなっているのが残念である。頂上からの大千軒方面は975ピークの右端に前千軒が頭をちょっと見せるだけで、大千軒のピークは見えない。しかし、それ以外の展望の広がりはみごとである。













いつかは歩いてみたい大千軒主稜線である白神岬までの分水嶺の上に連なる袴腰岳〜百軒岳〜周防堂山〜松倉山〜白神岳。大千軒の北東に連なる燈明岳〜鋭く天を突く七ツ岳〜その南西方向にポコポコと600m前後のピークを並べる山々(7)。その右側には矢越岬の山々(8)遠くは、函館山、駒ヶ岳や横津岳までが見える。それらの山座同定を楽しみ、記念写真を撮って下山を開始する(9)

 ここから見える一帯には燈明岳が4山もあり、函館市最高峰である袴腰岳と同じ山名が2山ある。また、道内に多いアイヌ語が由来の山名が少ないこともこの一帯の傾向でもある。

 下山は、SHOさんが、知内川林道との分岐〜痩せ尾根のピークの間で落としたと思われるデジカメを探しながら、来たときと同じルートを忠実に辿る。しかし、カメラはとうとう見つからなかった。


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