東ヌプカウシヌプリ(1252m)
6:00 日高道の駅発
8:00 白樺峠(登山口)
登山 | 地点 | 下山 |
8:15
9:00
9:05 |
登山口
頂 上
ロックガーデン |
9:45
9:15
9:10 |
[0:50] | 所要時間 | [0:35] |
白雲山〜天望山へ |
十勝平野の北西に尽きる辺りに、西ヌプカウシヌプリと夫婦山のように並んでいる山の右側が、この東ヌプカウシヌプリである(1)。ヌプカウシヌプリは、アイヌ語の「野の上にいる山の意」。両方の山の間の白樺峠が登山口である。この山は、北海道百名山巡りをしていた頃の96年に登ったきり、15年振りの再訪となった。
車中泊した日高道の駅で、寒さで目が覚めた。夜中降っていた雨が雪だったようで、日高町市街地の周りの山は真っ白になっていた。当然夏タイヤでは日勝峠を越えることができないので、占冠へ廻り、十勝清水まで高速を走って、登山口を目指した。十勝へ抜けたら、青空が広がっていた。
白樺峠の駐車帯に車を停める。道路を挟んだ西ヌプカウシヌプリの山腹には岩がゴロゴロ積み重なったロックガーデンがある。「千畳崩」である。
登山口をスパイク長靴でスタート。標高900mの峠の登山口から見上げると、1200mを越えている山のようには見えない(2)。
夏に来たら、気持ちの良い草原状の花畑となっているであろう矮性の笹原の中に山に向かって小道が続いている。
草原を抜けると、アカエゾマツとトドマツの混じる針葉樹林へと入って行く。少し登ると、樹間から白樺峠を挟んで、隣に聳えるさらっと雪化粧した西ヌプカウシヌプリが見える(3)。こちらの山は、04年の7年前に妻同伴で登っている。
針葉樹林の林床は、一面苔に覆われている岩石帯だが、その上にさらっと雪が覆っていて、紅葉とのコントラストが美しい。薄暗く、しっとりとした盆栽風の庭園状態が続く中を登っていく(4)。
植生はやはり高山の雰囲気を漂わせている。この景観は、前回も感動したところだが、今回は一種独特の美しさを醸し出している。
急な登りを詰めて行くと、針葉樹林から抜けて、次第に明るくなり、尾根道となる。やがて、幹の白さが目立つダケカンバとハイマツの稜線に出る。
徐々に雪が多くなり、上に雪の積もった笹を掻き分けなければ歩けないので、腿の辺りがずぶ濡れになって冷たい(5)。
やがて、雪で覆われ、二等三角点の設置されて頂上へ出る(6)。三角点の名前は、必ず漢字で表現するので、帰宅後、どんな漢字が当てはめられているか調べたら、「奴深牛」だった。 頂上からは、十勝平野の雄大な広がりがみごとだ。地平線の彼方に太平洋の水平線まで見えている。この山の一番の魅力である、まさに「十勝平野の展望台」だ(7)。
東側の直ぐ隣には、この後に登る予定の白雲山(中央の尖った山)とその右側に岩場を剥き出しにしたその名も岩石山、その間に見えるのが天望山(8)。
頂上の先に南下する踏み跡が続いている。それを辿って下りながら進むと、前回のときに行き損なったロックガーデンがある。夏はお花畑が広がり、ナキウサギも姿を見せるであろう雰囲気の良い場所に出る。一気に寒くなったせいか、ナキウサギの鳴き声も疎らで、姿をみせることはなかった・・・(9)。
下山後、ナキウサギの撮影地として有名な駒止湖の上に続く道へと進んでみた。6人の望遠カメラを構えた人たちが、ナキウサギの姿を待っていたが、ここでも、あまりの寒さに鳴き声すら耳にすることがなかった。その後、白雲山の登山口へ向かう。