東三国山(1230m)    幌加美利別林道コース  単独 04,8,23

最初はフキ、後半は笹に覆われた林道跡と伐採道跡を辿り、意外とあっさり展望のない頂上へ

5:35 音更発
7:00 幌加美林別林道入口
登山
地点
下山
7:30
7:55
8:50
車デポ地点(870m)
960土場跡
頂   上(1230m)
9:45
9:30
9:00
[1:20]所要時間[0:45]
喜登牛山のチセウェンベツ林道へ

東大雪のクマネシリ山塊の東側にゆったりと聳えるこの山と南の喜登牛山は、国土地理院の「日本の山岳標高1003」に選ばれている山であるが、山容もはっきりせず、登山道もない山である。ただ、その中間に位置する北稜岳は登山道が開削されている。

 この山名は、昔の石狩国と十勝国と北見国の頂点である三国山から十勝国と北見国の境界の延長上の東に位置することに由来するのであろうか?それにしてはかなり離れているのが気になるところである。いずれにしても、置戸町と陸別町と足寄町の3町の境界線の頂点で山でもある。

 この山へのアプローチは、昨秋10月に登っている『地図がガイドの山歩き』と同行している『山の時計』の記録を参考にさせていただいた。この情報がなければ、絶対登れなかった奥深い山である。

 音更から足寄に向かい、途中から道々88号線本別留辺蘂線へ入り、芽登温泉への分岐から3kmほど北上する。その先に幌加美利別橋があるが、その手前右に「幌加美利別林道」の標識が設置された林道入口がある。非常に整備の行き届いた快適な林道を走る。4.5kmほどで、この後に登る予定の喜登牛山への林道であるチセウェンベツ林道の分岐がある。その前を通り、林道入口から13kmほどの標高690m地点の右側に「幌加美利別林道」の標識の立つ分岐がある。

 さらに、その分岐から真ん中に草の生えた狭い林道を3.7kmほど進むと、その先の道が崩壊していて、そこが実質的な登山口である。狭い林道でむりやり車を方向転換して、出発の準備をする。頂上まで標高差360mである。

 まだ朝露で濡れた藪対策にカッパの下だけ着けて、崩壊して水の流れる林道跡を進む。スタートして、まもなく広い土場跡を通過する。その後、林道跡はところどころ一面フキに覆われているが、足下には踏み跡(鹿道兼用?)が続いているので、精神的には楽である。

 進んでいくと表面に頂上まで樹木で覆われた頂上が見えてくる(2)。960m地点で広い土場跡に出る。この先からは頂上方向の南斜面に向かって古い伐採道跡が次々現れるが、そのまま踏み跡が続く幹線と思われる伐採道跡を進む。その伐採道跡は1050mを越える辺りから沢地形から離れ、腰くらいの笹に覆われ出すが、その方向は頂上の方へ向かっている。

 頂上が近くなると、広く平坦な笹原へ出る。その中に微かに伐採道跡は続き、足下には踏み跡も続いている(3)。そのまま進んでいくと、やがて、左側に一段高くなり、笹が生えていない斜面が見える。そちらの方向が頂上のようである(4)。踏み跡を無視して、笹薮を100mほど漕ぎその下まで進み、急な斜面を登ると、先ほど歩いてきた伐採道跡から続いていると思われる道に出る。なんと、そこに今日初めて目にしたピンクのテープが付いている。その道は頂上を通っていないらしいので、そこを横切って、頂上を狙って薄い笹薮を漕いで登っていくと、一面腰の高さほどの笹薮で覆われた平坦なトドマツやダケカンバの暗い林へ出る(5)。

 三角点があるはずので、一番高くなっている辺りをウロウロしているうちに、少し笹が薄くなっているところを見つけ、そこまで進むと、二等三角点と何か分からない標石が設置されている(6)。もっと迷いや凄い藪漕ぎを覚悟していたが、スタートしてから1時間20分のあっけない頂上である。

 そばに、ピンクのテープが数本付けられた折れたダケカンバの幹が落ちていたが、多分、これが枯れて折れていなければ、直ぐに三角点が見つけられたに違いない。

 それにしても、林に囲まれ、まったく展望が利かない頂上である。しかし、頂上の下まで踏み跡が続いていることや頂上の付近にピンクのテープが付けられているところを見ると、この山に登る物好きな人間が結構いるということであろう。

 帰りは、真南の尾根を下ると、登りの林道跡に出るはずなのだが、時間的余裕もあるし、踏み跡のない藪漕ぎも嫌なので、来たルートをそのまま下ることにする。わずか45分で、車のデポ地点へ到着する。朝露と汗で濡れたまま、靴を履いたまま、次の喜登牛山を目指して林道を戻る。

この後登った「喜登牛山」へ


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