38目 2004、11,11 (雨のち曇り)  84〜87番   <25.8km> トータル<1,051.6km>    

<ホテルパルコ>6:50→(7.4km)→84屋島寺→(5.4km)→85八栗寺→(6.5km)→86志度寺→(6.5km)→87長尾寺→(0km)→15:20<ながお路>(さぬき市長尾西)


○源平合戦壇ノ浦の戦いの舞台
今日は結願リーチの87番長尾寺までの予定である。昨日、宿の関係で6.5kmほど余計に歩いた分、雨の中とはいえ、今日は26km弱の楽な行程となった。

 6:50,宿を出て、途中のコンビニに寄り、おにぎりとお茶を買って、食べながら歩く。高松市街地の国道11号線を5kmほど歩き、屋島橋?を渡り、屋島寺のある標高284mの台形の形をした屋島へ向かう(1)。 この辺りは源平合戦壇ノ浦の戦いの舞台である。あちこちにその史跡が点在する。

 登りの歩道は、お寺までずっと舗装されて歩きやすいが、結構な急登が続く。おまけに雨が降っている上に気温が高く、カッパの中も汗でびしょ濡れである。宿を出て2時間強の9:00に84番屋島寺(2)へ到着する。

 次の八栗寺への遍路道への入口が分からずうろうろする。山茶花の並木道(3)を抜けて、廃業したホテル甚五郎の前に出ると、そこは展望台になっている。向かいには壇ノ浦越しにこのあと登る八栗寺のある五剣山(八栗山)が見え(4)、右手に高松の市街地が広がる(5)。

 そのような展望と周りの山茶花の花に見とれて歩いているうちに、途中から下る遍路道の降り口を見落としてしまい、戻ったりして15分ほどのロスをする。

 遍路道は急な下りの坂道で、下の方は古い舗装道路である。それが、苔むしていて雨で非常に滑って怖い。2度ほど転びそうになるが、金剛杖のお陰でセーフである。そういえば、この旅で、毎日のように山道の下りがあったが、一度も転んでいないのも珍しい。ようやく、坂道を下り終え、住宅街の中へ入っていく。途中に屋島の戦いの古戦場や史跡が多い。

 壇ノ浦に流れ出る川の橋を渡ると、牟礼町である。その市街地を抜け、向かいの五剣山の岩峰の下にある次の八栗寺を目指す。
 
 八栗寺へ登るケーブルカーも見える。住宅地を抜け、ケーブルカーの左側の古い舗装道路の山道を登る。ここも汗だくである。山門の手前には今は廃業してしまった店や遍路宿が並んでいる。屋島寺から1時間半で、鋭い岩峰をバックに建つ85番八栗寺へ到着する(6)。

○志度寺を打ち、結願リーチの長尾寺へ 
 八栗寺から急な県道145号線を下り、牟礼の市街地へ出る。国道11号線に出たところにうどん屋を見つけて入る。この店も非常に混んでいて、有名な店らしい。野菜かき揚げぶっかけうどんの大と味噌味の鶏の唐揚げを食べる。混むだけあってやはり美味い。

 その後、国道11号線の海側の旧街道筋の町並みを通り、志度町へ入る。この志度町は幕末の発明家・平賀源内の故郷である。途中にその生家や遺品館、銅像などがあり(7)、時間的余裕もあるので寄って生家の中を見てみたいが、靴や靴下がグショグショなので諦めて通過する。

 雨も上がり、志度町のふれあいセンターでトイレを借り、そこでカッパを脱ぐ。まもなく、その道の突き当たりにある86番志度寺へ到着する。ここにも赤い五重塔がある(8)。

 そこから県道3号線を3.8km歩き、旧街道筋の遍路道へ入る。途中で、これまでで目にした中で最も大きな熟んだイチジクの実を見つけてカメラに収める。まだ食べたことのない果物である(9)。

 15:00、いよいよ結願リーチの87番長尾寺到着である(10)。明日、あと一ヶ寺で終わりかと思うと、妙に読経にも力が入る。

○四国最後の夜の宿
 とうとう、四国最後の夜となる。宿は長尾寺の山門の隣のながお路である。道路を挟んで2軒で経営している。まだ建て直して間もないきれいな宿である(11)。

 明日の大窪寺までの女体山越えは台風でかなり荒れているらしく、国道廻りを勧められるが、通行禁止の横峰寺も正規のルートを歩いてきた沢登り藪漕ぎ登山大好き人間としては、この最後の道も回避するわけには行かない。

 その後の高野山入りの交通手段も教えていただく。大窪寺から志度まで戻るコミュニティバスに乗り、志度から大阪の難波へ行く高速バスに乗り継いで、難波から高野山行きのバスに乗るらしい。大窪寺発が13:30というバスの時間の関係で、明日中に高野山入りは無理のようである。明日は難波に泊まり、朝一番のバスで高野山に入り、13日に日帰りで大阪まで戻るしかないようである。明日の結願までの道は、たっぷり時間がある。ゆっくり、じっくり歩こう。

○支出 
賽銭200円、納経料2,500円、スポドリ150円、朝食(おにぎり&お茶)350円、昼食(野菜てんぷらぶっかけ&味噌味鶏唐揚げ)800円、おやつ550円、ビール500円、宿代6,500円<11,550円>

37目へ戻る  39日目へ進む

「一人歩きの四国遍路旅日記」トップへ       HOMEへ

inserted by FC2 system