37日目 2004、11,10 (晴れ)  79〜83番   <41.9km> トータル<1,025.8km>    

<ビジネスホテルうたづ>600→(5.4km)→79高照院天皇寺→(6.6km)→80国分寺→(6.5km)→81白峯寺→(5.0km)→82根香寺(ねごろじ)→(11.9km)→83一宮寺→(6.5km)→18:10<ホテルパルコ>(高松市)

○まだまだゆっくりしていたいが・・・
 いよいよこの旅も終焉に近づいた。とても40日近く経ったとは思えないほど四国のお遍路文化の中にどっぷり浸かった楽しい旅である。

 この調子だと、当初諦めていた10/14の南茅部町の体育協会40周年記念式典・祝賀会に出席できそうである。実は、すでにこの町を離れて15年も経つのに、スキー協会を設立し、その発展に寄与した功労者として表彰をしたいということである。

 まだ、高松市内見物もしたい、剣山も登りたい、1番の霊山寺にも戻りたい。もっと、この心地よいお遍路文化の中でのんびりしたい・・・。しかし、この旅でもっとも強く感じ、また学んだことは、「他人に対する心遣い」である。せっかく、この自分を表彰してくれるという気持ちに応えるためにも、出席すべく、日程を調整する。

 その結果、12日の朝一番に最後の88番大窪寺を打てば、その日の内に高野山へ入り、13日には大阪から函館へ帰ることが可能である。もっとのんびりと歩きたいところであるが、あと2日、ラストスパートをかけることにする。

○早朝の坂出市の商店街を抜けて
 6:00、だいぶ遅くなった夜明けである。まだ、暗い中宿を出る。まもなく、坂出市に入り、まだ眠っている旧街道筋の商店街の中を歩く(1)。途中で、7時前なのにもうすでに開店している喫茶店を見つけて入る。モーニングセットがコーヒー付きで400円と安い。

 商店街を抜け、山側の道を進み、7:20,今日の最初の79番高照院天皇寺へ到着(2)。この寺は崇徳天皇を祀る白峰宮の境内の中にある感じで、寺の名前もそこに由来するのであろうか?この時刻は、あちこちの宿からやってくる歩き遍路の人に多く出会う。

○登山モードの紅葉がみごとな山寺の白峯寺と根香寺
 さらに、1時間半後、境内の松の美しい80番国分寺を打ち(3)、その北に聳える山にある2つの山(4)の陰にある81番白峯寺と82番根香寺を目指し、その稜線のコルに繋がる道を進む。どちらも標高400mほどのピークを越える寺である。

 住宅街を抜けると急な山道となる。左手には岩壁を巡らせた標高407mの国分台が見える(5)。それを眺めながら、およそそれと同じ高さの稜線上を走る県道180号線を目指して、急な山道を登る。眼下には国分町の町並みが広がってくる。

 国分寺を出て、1時間ほどで県道へ出る。そこからは車道をしばらく歩き、途中から白峯寺と根香寺を繋ぐ遍路道へ下りようと思っていたが、その入口を見落として、そのまま1kmほど遠回りをして車道を進むことになる。

 しかし、そのお陰で、坂出の町並みや瀬戸大橋も眺めることができ、途中のドライブインで昼食のカレーうどんも食べ、さらには、電池切れのカメラの充電もできた。怪我の功名の一石三鳥である。

 11:30,紅葉の非常にきれいな白峯寺へ到着(6)。ここから、次の根香寺までは林の中に続く緩やかで快適な自然のままの山道の遍路道である(7)。

 1時間ほどで、県道へ出る。そこで、自然科学館の職員から遍路についてのアンケート調査を受け、お菓子と草木染めのしおりをいただく。

 13:00過ぎに、やはり紅葉の美しい根香寺へ到着(8)。ここは、多くの団体とぶつかり、納経所の担当が一人で、待ち時間がこれまででもっとも長かった。

 あとは、高松市内にある83番一宮寺を目指して下るだけである。途中のみかん畑で収穫作業をしている方からもぎたてのみかんをいただく。カメラを向けたら、ピースサインで応えてくれた(9)。みかんを食べながら下ると、眼下に高松市の市街地が見えてくる(10)。

○再びtakaさんが待っていてくれた一宮寺

 途中で道を間違えたりして、予定より30分ほど遅くなる。一宮寺の4kmほど手前で、お寺で待っているという昨日郷照寺で初対面を果たした四国在住のHYML(北海道の山ML)の会員でもあるtakaさんから電話をいただく。恐縮しながら、お寺に着くと、今年、HYMLの有志で執筆・発行した『北海道スノーハイキング』(北海道新聞社)を手にしたtakaさんが待っていてくださった(11)。四国の書店にも並んでいたとは・・・。

 執筆者の一人でもある私のサインをいただきたいとのことで、照れくさい限りである。15分ほどお喋りして別れるが、わざわざ仕事を抜け出して、2日もお付き合いいただいた上に、ビール券をお接待としていただく。恐縮この上ない気持ちである。

○この旅初めて宿が満室・・・6軒目でようやく
 takaさんと別れて、今日の宿泊予定の直ぐ側の温泉の宿に電話を入れると、「満室です。」とのこと。この旅で初めての経験である。近い方から順に5つほど電話をしても、介護関係の全国大会が入っていて、全部満室だとのこと。仕方がないので、とりあえずカプセルホテルを仮予約する。

 5分ほど歩くと、後ろから来た若い歩き遍路さんに逢ったので、宿のことを聞くと、彼も苦労したらしい。しかし、「ホテルパルコなら、まだ空きがあるかも知れませんよ。」とのことなので電話を入れるとOKとのこと。ホッとし、カプセルホテルをキャンセルする。

 遍路道沿いにあるtakaさんの会社の大きな工場と倉庫を見て、予定より6km以上も多く歩くことになった高松市街地のホテルを目指す。18:10、なんやかんやですっかり遅くなったが、ホテルに到着する。お腹が空いたので、近くの居酒屋で先に夕食にする。しかし、たっぷり飲んで、たっぷり食べたら、酔って眠くなったので、HPの更新作業を明日の早朝にすることにし、さっさとベッドに潜り込む。

○支出
 賽銭200円、納経料2,500円、蝋燭200円、スポドリ150円、朝食(朝食セット)400円、昼食(カレーうどん)500円、夕食2,530円、宿代(素泊)3,800円<合計10,280円>

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