八幡岳(664.5m)〜笹山(611m)〜元山(522m)循環縦走
笹山・元山登山道ルート 単独行 02,04,22

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今年の夏山第1号は、「北海道一等三角点開始の3山」の一つ・八幡岳です。昨秋開削された縦走路を歩いてきました。元山頂上で感激の出会いが2件もありました。
函館発 6:00
江差着 7:20
地点 時刻
笹山登山口
笹山神社参道分岐
八幡岳分岐
八幡岳 着
 〃 発
八幡岳分岐
笹山
元山 着(昼食)
〃 発
元山登山口
7:45
8:05
8:30
9:10
9:30
10:00
10:07
11:05
12:25
12:55
所要時間
(昼食時間除く)
[3:50]
江差温泉・湯の華 13:30
函館着        15:30

※文中の花の名前とのリンク
先は、
「花パパと花ママの野の花
・山の花 北海道」
の花ごとのページです。 

 上の国町と厚沢部町の境界線上に位置する「八幡岳」の名前を初めて目にしたのは、96年7月に大千軒岳に登ったときに頂上に設置されていた「北海道一等三角点百年記念碑」に大千軒岳、古部岳とともに北海道の最古の一等三角点の山であることが記されていたのを見つけたときである。古部岳は一昨年の晩秋に笹藪を漕いで登っているので、これで、北海道最古の一三角点の山を3つとも登ったことになる。

 その後、昨秋に笹山からの縦走路と上ノ国目名林道からの登山道ができたというニュースを目にして、今年の夏山登山の第一歩の山に選んだ。どうせならと、笹山登山道から縦走路を往復し、さらに笹山から元山への縦走路を繋ぎ、元山の登山口まで循環縦走を計画し、例年より半月ほども早い桜前線の上陸に伴う早い春の花でも眺めながらのんびり歩いてみようと出かける。

 快晴の天気予報の下、函館の自宅を6時に出て、これまで2度訪れている笹山と元山の登山口を目指す。途中、厚沢部町の木間内で今日歩く3山が一列に並んで見えるのをカメラに収める(1)。江差の中歌町から豊部内川沿いの道を道なりに進むと登山口に到着する。

 登山口にはまだ車は1台もなかったが、新しい八幡岳も含めた登山道の案内図が設置されている(2)。それを見ると、今日歩く予定のルートの合計距離は8.1kmということである。足回りは、残雪対策にスパイク付き長靴であるが、結果的に残雪やぬかるみはなく、真夏並みの暑さにただ汗で蒸れるだけであった。

 まずは笹山の登山道に取り付く。道ばたにはずっとカタクリキクザキイチゲエンレイソウが付き合ってくれ、小鳥の声と川の流れの音だけの静かな山である。急な斜面をジグを切って登るが、振り返ると元山のスッキリした姿が見えてくる。

 10分ほどで、稜線上の作業道と笹山神社参道を兼ねた広い道へ出る。その道端にたった1輪、楚々としたシラネアオイが咲いている(3)。こんな早い時期にシラネアオイを見るのは初めての経験である。さらに、オオバキスミレミヤマスミレエゾエンゴサクの花々も登場する。さらに10分ほどで、一面カタクリの花が敷き詰められるように咲いている参道と作業道との分岐にぶつかる(4)。八幡岳への縦走路にやや近い右側の作業道の方を進むことにする。左手に笹山頂上を身ながら、振り返っては穏やかな日本海を眺めながら、道ばたの花とウグイスの声などを楽しみながらのんびり進む。

 登山口から35分で新しい八幡岳への縦走路の分岐に到着。ブナ林の笹藪の中に4〜5mほどの広い立派な道が続いているのにはびっくりする。多分これほど広く刈り払いっても、1年もすれば、新しい笹に覆い尽くされるとのであろうと言うことを見越した幅なのであろう。分岐から一度下り、571ピークを越えると左側に足下まで右股沢の源頭が切れ上がってきている。

 樹間からは、右手にやや霞みながらもまだ真っ白な大千軒岳が見え、その左側手前に七ツ岳の端正な鋭鋒が天を突いている様子も見える。手前のピークをかわして快適な道はつけられているが、その手前からハッキリと八幡岳の頂上が見える(5)。

 分岐から40分後、最後の登りを詰めると誰もいない真新しい頂上標識と一等三角点の標識の立つ八幡岳頂上である(6)。頂上は刈り払われているが、南側や西側はブナとダケカンバの混合林で展望が遮られているのが残念である。反対側には上の国名林道からのわずか0.8kmという最短距離の登山道が続いている。

 20分ほど休み、来た道を笹山の分岐まで戻ることにする。帰りは30分で分岐に戻り、そのまま3度目となる笹山神社の境内を通過し、元山への縦走路へ取り付く。一昨年の初夏にきれいに刈り払われたばかりの縦走路であるが、わずか2年ですっかり新しい笹で覆われているのにはびっくりする。

 二つのピークの向こうに見える元山を目指し、まずは笹山の急な斜面を下る。眼下に登山口が見え、かなりの数の車が止まっている割にはここまで誰とも出会わなかったのが不思議である。567ピークを越えると、二人の女性と初めて出会う。さらに、その次のピーク付近でラーメン用のギョウジャニンニクを数本採ると、元山とのコルめがけて、ロープの張られた急な下りを下る。この斜面はカタクリ、エゾエンゴサク、キクザキイチゲ、オオバキスミレのカルテットの乱れ咲きである。

 元山の登山口への分岐となる最低コルには7人ほどのグループが休んでいた。今回のルートの最後の登りとなる元山頂上を目指す(7)。右手に、昨年に来たときにはなかった風力発電の風車が17機も目に飛び込んできて、その壮観さにびっくりする。頂上直下でその姿をカメラに収め(8)、誰もいない芝生状態の360度の展望が欲しいままにできる元山頂上へ到着する。

 2度目の頂上であるが、前にはなかった頂上標識と眼下に林立する風力発電の風車の眺めがが新しい。北側には春霞の上に白い遊楽部岳、その右手の近くには乙部岳、西側には江差の町と鴎島、南には大千軒岳と七ツ岳が・・・・・。そんな展望を眺めながらビールを飲み、ギョウジャニンニク入りのラーメンを食べての昼食タイムとなる。

 その間、続いて頂上に到着した2グループの中に、思いがけない偶然の感激の出会いが続いて2件(年前の利尻岳下山時に車に拾ってくれた方との再会、このHPのことを「わたしの一名山」(双葉社発行)という本で目にして、それを見たくてPCを始めたという感激メールを20日ほど前にくださっていたMiさんとの初対面)もあり、思わぬうれしい出会いの山となった

 後者のグループの方々の記念写真に入れてもらい(10〜Miさん提供)、うれしい出会いと山の話に酔いながら1時間20分の昼食タイム後下山する。下山を始めてすぐに20名ほどのグループとすれ違い、笹山の下りで見降ろした登山口の車の多さに納得する。
 
 30分ほどの急な下りを終え、振り出しへ戻る。これで循環縦走の終焉である。江差温泉の湯の華で汗を流し、帰路に就く。帰宅してまもなく、Miさんから初体験という写真添付メールが届く。その写真を使用させていただいた)。

 
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