梯子岳(562.7m) <厚沢部町/木古内町>  
厚沢部町・大糠野支線林道〜北西面沢ルート 3名 10,10,21

記念すべき北海道内500山目となった道南分水嶺上に位置する奥深い山・・・林道と沢と苅分道を繋ぐ

6:00 自宅発
7:05 厚沢部町糠野林道ゲート 
登山地点下山
 7:15
 7:35
 9:15
 9:45
----
10:30
10:40
ゲート
梯子岳橋
林道跡終点(戻る)
入渓地点
刈り払い道取付き
刈り払い道へ合流
頂 上
13:20
13:00
----
12:05
11:30
11:20
11:15
[3:25]
(2:35)
所要時間[2:05]

14:30 北斗市せせらぎ温泉(入浴)
15:30 帰宅 
北海道内500山目の記念すべき山となったのは、渡島(木古内町)と檜山(厚沢部町)の境界分水嶺上に位置する奥深い梯子岳(1)(厚沢部町館城趾東側の農道から撮影)。

 前もって把握しておいた登山道のないこの山の情報は3パターンがあった。@日本山岳会北海道支部の中央分水嶺踏破の函館メンバーUさんとKaさんが、冬に木古内町の中野林道をスノーモービルでアプローチして登った記録。 A夏に同じ中野林道を車で詰めて南面の中ノ沢から登った薮山仲間のKo玉さんとNuさんの記録。Bこの度『魅する山々〜道南100座紀行』を発刊したSaさんの厚沢部町・大糠野支線林道から北尾根を辿った残雪期の記録である。

 この度は、SHOさんとTaoさんと3人でSaさんの林道情報を参考に、厚沢部町館地区の糠野林道・大糠野支線から頂上の西コルに突き上げる沢を詰める計画で決行した。結果的には、ゲートから5kmの林道歩き(実際は林道跡終点まで探索して入渓地点まで往復したが)、1kmの沢登りと0.5kmの刈り払い道を繋いで、頂上の三角点探査以外は、覚悟の薮漕ぎを一切することなく登頂することができた。

○まずは、林道歩き〜林道跡終点までの探索

 1週間ほど前に下見をしたが、Saさんの記録にはない施錠されたゲートが糠野川と頽雪の沢(なでのさわ)との合流点にあったので、そこからスタート(2)。林道沿いの紅葉を楽しみながら進む(3)。足元には、まだ新しい熊の糞・・・よく観察すると、コクワがメインでキノコまで含まれている(4)樹木の専門家であるTaoさんから、稜線に残っているヒバの歴史や、地層の露頭等の説明を聞きながらの林道歩きは非常に楽しい。

 当初の計画は、地図上の林道終点であるc200から入渓して、頂上の西コルに突き上げる沢を詰める予定だった。しかし、そこまで行ってもその先に林道が続いている。さらに右股沢を進む予定だった220二股の先にも続いている。前もって情報として把握しておいた頂上までの刈り払い道がその終点から続いている可能性が強いと、さらに奥まで進んでみる。しかし、それらしいところはなく、220二股まで戻って入渓する。往復で50分ほどのアルバイトだった。

○沢を詰め、尾根へ逃げたら刈り払い道が・・・

 当初予定の220二股から入渓して沢を詰めていく(5)特に難しいところはなく、2ヶ所の小さな滝にはロープが設置されていることから、頂上へ続く刈り払い道はこの沢から続いていると確信する


 あちこちにボリボリが群生していて、帰りが楽しみ(6)やがて、400付近で、地図では確認できない二股にぶつかる。右股が目指すコルに突き上げているようだが、大きな垂直の滝が行く手を塞いでいる。SHOさんが偵察したが、下には設置されていたロープもないし、高巻きも難しそうとのこと。そこで、頂上方向に近い左股を進む。

 c500付近で源頭の泥壁から頂上へ直接繋がる左の尾根に逃げると、刈り払い道が出現・・・ここにあったのか!下から続いているところを見ると、沢のどこかにこの刈り払い道への取り付きがあったはず・・・下山はそれを突き止めることにして、ぶなの黄葉が美しい尾根に続く刈り払い道を辿って頂上を目指す(7)

 わずか10分ほどで、北電のマイクロウエーブ反射板が2基設置されて、きれいに刈り払われている頂上直下に到着(8)。頂上はその上の笹薮の中である(9)
 

 結果的に、最後の500二股では、出現した大滝のお陰で、予定していた右股へ進まなかったために、藪漕ぎを一切することなく、刈り払い道にも出て、楽に登頂することができた。何が幸いするかわからないものである。

 リュックを置いて、笹薮に分け入り、頂上の三角点探しに挑戦。Ko玉さんもNuさんもSaさんも、ここの三角点は見つかれなっかたらしいが、案の定、自分達も見つけることができなかった。多分厚く積もったブナの葉の下になっているのであろう。

 反射板のところへ戻って、昼食タイム・・・南側には、津軽海峡と知内山地が、北西方向には八幡岳と笹山と思われるピークが見える(10)。その方向をバックに記念撮影(11)

 ○ボリボリ採取がてらの沢下り

 刈り払い道をずっと辿って、下っていくと、狭く急な尾根道となり、c370付近で、太いロープが設置されている。それを頼りに下ったら、登ってきた沢に合流(12)登りのときには、頭から沢を詰めると思っていたので、そのロープを誰も気づくことはなかった・・。

 あとは、登りで目にしていたボリボリを採取しながらの沢下り・・・傘の大きな立派なものばかりで、瞬く間に、ビニール袋半分ほどになる。欲張っても仕方ないので、ほどほどにする(13)

 やがて、林道に出て、のんびりと5km先のゴールを目指す。

 SHOさんがまだ見たことがないという松前藩の館城址に寄る。その先の農道から梯子岳の頂上を眺めて戻り、久しぶりの「館憩いの家」の温泉へ向かう。ところが、定休日でがっかり・・・。仕方ないので、帰路に就き、北斗市のせせらぎ温泉へ。 

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