春香山 (907m)A     [桂岡コース] 2名 06,5,15
98,5,4の春香山へ
春の香りを味わいたくて8年ぶりに再訪したが、前回より10日以上も遅かったのに残雪がたっぷり

登山 地点下山
9:15
10:40
11:30
12:00
登山口
土 場
銀嶺荘
頂 上
14:20
13:15
12:45
12:30
[2:45]所要時間[1:50]
  小樽市の札幌寄りにある山で、冬はスキー登山で、夏は家族連れで賑わう山である。遥山転じて春香山になったらしい。気持ちは夏山気分に変わり、日高町での日高山脈ファンクラブ主催の講演会等と静内二十間道路の桜並木鑑賞の帰路、妻の5ヶ月ぶりの登山に手頃な山を探した。名前の通り、新緑と春の花が、頂上付近では雪山も楽しめた8年前の印象に期待しての再訪である。

 桂岡の住宅地の道路の最奥が登山口である。ここも8年前と同じである。道路に車を置かせてもらってスタート。銭函川を左眼下に眺めながらの登山道は、すぐに、住宅地の上ということを忘れてしまうほどの新緑の林の中に続く(1)ただし、近くの採石場の音が煩いのが玉に傷である。

  やがて林道と合流したり離れたりして進むが、途中のカラマツ林の新緑と青空のコントラストが美しい(2)。道端には、カタクリやエゾエンゴサクの花々が咲き競っている(3)。そんな、春の雰囲気を楽しみながらのんびりと足を運ぶが、気温も高く、汗が吹き出る。途中でTシャツ一枚になる。その間にスタート時に登山口に到着した単独の女性が追い付き、先を行く。


 時間的におよそ中間地点の土場近くなると、前回より10日以上も遅いのに、登山道にびっしり雪が残り、土場に到着すると、土場もその先の尾根もすっかり雪に覆われていたのにはびっくりである(4)前回は、ところどころに残雪はあったが、びっしりと付いていたのは銀嶺荘の上の頂上斜面だけであった。10分ほど休憩し、先行の女性の後ろを追う。

 私たちは、残雪で覆われているのを幸い、頂上に続く尾根の中央を進むが、先行の女性は夏道の通り銭函峠の方へ進んで行く。やがて、「分からなくなった」と言いながら戻ってきて、こちらの後ろを進むことになる。微かな古いトレースとピンクテープを手がかりに広い平坦な尾根の中央を進む。ここも一昨年の台風による夥しい倒木に行く手を遮られ、それを巻きながら進む。風が出てきてひんやりするので、Tシャツ一枚の上から長袖のシャツを着る。

 管理人が常駐する東海大学の山小屋・銀嶺荘も周りはまだ雪に覆われている(5)管理人は運んできた倒木を切って薪を作っていた。

 いよいよ、頂上までの最後の急登である。気温が高く、雪解けも進んでいるので、キックステップは切りやすい。中間まで登って振り返ると、真下に山小屋の赤い屋根が、その後ろに霞んだ石狩湾の海岸線が見える(6)単独行の女性は登ってこないところを見ると、山小屋の前でで止めたらしい。

 下から見て高みのところを頂上と思ってまっすぐ登って行ったが、頂稜に出たら、頂上はもっと北側であった。南側には札幌国際スキー場の後ろに無意根山〜この2月に歩いた長尾山〜美比内山〜余市岳の稜線が見える(7)。頂上には、札幌近郊のあちこちで目にする峯風シリーズの山頂標識がダケカンバの幹に付けられていた(8)

 風が強いので、少し下のやや平らなところまで下りて、石狩湾や手稲山方面の展望を眺めながら昼食を摂る。
 
斜度の緩くなったところで、ビニール袋を尻に敷いて尻滑りを楽しむ(9)結構スピードが出て、舵取りも難しい。妻は太い木の周りにできている深い穴に落ちた。山小屋の下で二人連れの女性に出会う。

 半分以上が雪上歩きで、往復4時間半以上もの歩きは、5ヶ月ぶりの登山の妻にはきつかったようである。それでも、春山の雰囲気を十分に味わうことができて満足であった。


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