白湯山展望台(840m)       単独  04,6,3

登山道の両側に続くこの山名の由来となっているボッケ(泥火山)と地熱帯の植生と阿寒湖付近の展望を楽しむ。
 
11:30 雌阿寒岳登山口
11:50 阿寒スキー場下 
登山地点下山
12:00
12:20
12:50
13:00
登山口
探勝路分岐
展望台
コル附近まで
13:50
13:40
13:15
13:00
[1:00]所要時間[0:50]
 








GPSトラックログ(40kb)
 
 この山は阿寒湖畔スキー場のある山で、頂上は950mであるが、頂上までの道はないらしい。850m地点の展望台までの登山道が整備されていて、5ケ所ものボッケ(泥火山)が道沿いにあり、お湯が流れる沢が、この山名の由来のようである。また、この山の魅力のひとつに一帯が地熱帯で冬も雪が積もらず、苔や地衣類だけが生えているところや変わった植生があちこちに見られることである。

 登山口は、スキー場の下にある。入山届ポストもあり、「展望台まで2.1km」の標識も設置されている(1)。エゾオオサクラソウの咲く左側のゲレンデの作業道跡を15分ほど登ると、左側に「白湯山自然探勝路」の標識が設置されている(2)。

 ここでスキー場を離れ、チップ川の方へトラバースしていく。この川は白濁したお湯が流れ、硫黄臭が漂う沢である。その沢の上ににボッケ(泥火山)が5箇所もあり、そこから湧いた97度のお湯が集まって流れているのである。最初のボッケの流れも47度もあるそうである。

 説明板も設置され、整備されている登山道沿いに次々と現れるボッケを見ながら登っていく。穴の中から熱湯や泥ががボコボコわき出しているのは、小規模な地獄谷である(3,4)。さらに、木が生えないで、苔や地衣類だけの箇所があちこちにあり、そこは地熱帯で冬でも雪が積もらないそうである。

 50分ほど登っていくと、その地熱帯一帯の緩やかな稜線に出る。そこには、柵の設けられた木道と展望台が設置されている(5)。北側には阿寒湖と雄阿寒岳が(6)、振り返ると雌阿寒岳のと阿寒富士の一部が見える。

 白湯山の頂上への踏み跡ははないかと探しながら、その木道の先に続いている踏み跡を辿ると、林道に出る。その林道を少し下ってみるが、それらしいところもないので、戻ることにする。その林道に繋がる踏み跡は、表示からして、フレベツ林道から車で登ってくる人のための展望台までの道のようである。

 展望台まで戻って、下山を開始し、木道の直ぐ手前で、2箇所ほどに群生している、これまで見たことのない小さな花を見つける。下山してから、阿寒湖畔にあるエコミュージアムセンターの方に聞いたら、北海道では地熱帯にしか咲かないというトキワハゼという花であるとのこと(7)。

 再び、ボッケを見ながら、登山口を目指す。いろいろ標示が設置されているが、その中に、その地点の標高を記している柱があるが、これが全然合っていないのが気になる。例えば、展望台の下は810mもあるのに、640mとなっていて、170mも違うし、その下もそれほどの差はないものの大幅に違っている。

 ちょうど2時間ほどの歩きであるが、いろいろ楽しみのあるコースであるので、一応一山とカウントすることにする。

 ただし、翌日、雄阿寒岳からこちらを見て分かったのであるが、白湯山の北東斜面に頂上のすぐ下までゲレンデ跡のような刈り込みが見えるのである。展望台の先の踏み跡からはそちらへ繋がる踏み跡らしきものも見られなかったが、ちょっとの間藪漕ぎして行けば、そちらへ出られるはずである。そうすると、ひょっとしたら950mの頂上まで辿り着けたかも知れない。下山後、登山口のネーチャーセンターにいた方に聞いた「昔はスキーで行けたけど、夏道はないですよ」という言葉が、そのゲレンデ跡を登っていったのかも知れない。


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