函館山三十三観音巡りA
単独 11,5,08
登山口〜旧登山道〜千畳敷〜御殿山〜観音コース〜称名寺〜登山口
登下山 | 地点 |
7:55
8:05
8:35
9:00
9:30
9:50
10:00
10:35
11:00 |
登山口
1番観音
旧登山道5合目
千畳敷(11番)
入江山(18番)
御殿山展望台下(22番)
観音コースへ
33番観音(称名寺墓地)
登山口 |
[3:05] | 所要時間 |
11:10 市営谷地頭温泉
|
2度目の大腸癌手術からの山の再スタートは函館山からと決めていた。信仰心があるわけでもないのだが、そのコースとして、函館山三十三観音を巡るコースを選択した。99年の秋に逆回りをしているが、そのときは、33番観音が見つけられなかったり、途中でいくつかを見落としたりしたので、今回は、
函館山ふれあいセンターで配布している案内パンフをもとに、1番から忠実に33番までを辿ろうと考えた。
ちなみに、この函館山三十三観音は、天保年間(1830年ころ)に、蛯子長兵衛という篤志家が西国三十三カ所霊場の土と共に、高田屋の協力を得て観音像を函館山に安置し、西国霊場参りを手軽におこなわれるようにしたことに始まる。ペリーが函館に来た際、その一行が御殿山山頂の観音像をスケッチしている(1)。
その後、函館人の信仰と娯楽の対象として永く親しまれていたが、明治32年函館山全山が要塞と指定されたために、山の裾野に集約されていた。大正3年に当時の湯川村に移設されたが、現在は湯川寺に集約されている。したがって、現在の函館山の33観音のほとんどは、戦後に新しく造られて設置されたものである。ただし、1番と3番は当初のものという説もある。
この函館山三十三観音の歴史については、湯川寺公式ホームページの下記ページに詳しく述べられている。
http://www2.plala.or.jp/tousenji/hakodateyamano.html
車を登山口駐車場に置いてスタート。1番は登山道沿いではなく、車道沿いのエゾダテ山コース入口の向かい側に設置されているので、車道を進む。
1番観音のそばには、この観音像の設置された年号と「これより西国三十三・・・」と「大坂大津屋栄徳新造」と記された石柱が建っている(2)。
その後、旧登山道を進む。5合目までの登山道沿いには、2番〜6番が設置されている。5合目分岐から千畳敷へ向かい、7番〜9番と進む。
やがて、千畳敷見晴所の手前に「十番観音へ」という標識が見えてくる(3)。この10番観音は一般登山道沿いに設置されていないので、普段目に触れることはほとんどない。その標識の道を登っていくと、千畳敷からの上の登山道に抜ける手前に設置されている。その登山道を北側に進むと、11番と12番が設置されている。
眼下には、満開の桜に彩られた函館公園が見えたので、ズームで引っ張って撮してみた(4)。
牛の背見晴所から来た道へ下り、旧登山道の分岐を越えて、頂上方向へ向かう。裏側の展望が広がる牛の背峠と呼ばれる地点の陰に13番があり、これも意識しないと見逃すことが多い。入江山分岐までに14番と15番がある。分岐に16番があり、入江山へ向かうと途中に17番、ピークに18番が設置されている。この18番が唯一見晴らしの良いところに設置されていて、360度の展望が広がる(5)。
入江山から戻り、ツツジ山駐車場へ向かう。
その手前右側に、唯一石段を登った先に設置されている19番がある。これも普段の登山では、意識しないと見逃すところである(6)。
ツツジ山駐車場のトイレの並びの南角地に20番と24番が並んで設置されている。ここも、案内パンフがないと見落としてしまうところである。この2体は、もともと離れた場所にあったものが、駐車場整備の際に二つ並べて設置し直されたのだろう。特に24番は観音コースへの下り口に近い北側ないと、順序からしておかしい(7)。
駐車場から御殿山へ登る階段の道を登っていくと、途中で平らに整地されたところに出る。そこには、「函館権現」の石柱が建ち、21番と23番の観音像の他に、多くの石仏が設置されている。これらは、多分、もともと御殿山頂上付近にあったもので、放送関係や展望ハウス建造の関係でここに集約されたのではないかと考えられる(8)。
22番は、更に上に登っていってロープウェイ南側下の展望台に出る手前にひっそりと立っている。ここが33観音の中で最高地点にある観音像だ。展望台で、一休みをして、ツツジ山駐車場まで下り、観音コースへと入る。
ひっそりとした静かな雰囲気の漂う観音コースには、25番〜32番が設置され、ゴールの33番は称名寺墓地の中にある。
30番まで下りていくと海が見えてくる(9)。この辺りは北斜面なこともあり、遅くまで春の花が多く見られる。
32番を過ぎると、広い墓地の中へと入って行く。道が判らなくなることもあり、「33番への道順」の詳しい案内図が設置されている(10)。
いよいよゴールの33番だが、称名寺の墓地の中にあるので、見つけられない人が多いようだ。自分も12年前にここからスタートしようと思ったのに、見つけられずに通過している(11)。
観音像を巡るモノトーン調の歩きだったが、足元には、下記の花々の他に、キクザキイチゲ、ニリンソウ、エゾエンゴサク、タチツボスミレ、カタクリなど多くの春の花々を楽しむことができた。た。
ヒカゲスミレ? |
函館山に多いコジマエンレイソウ |
スミレサイシン |
33番のある称名寺の山門を抜けて、山麓の観光散策路を歩き、車の置いてある登山口でゴール。ちょうど3時間、距離にして8kmほど、歩数計は16000歩を記していた。帰りは当然市営谷地頭温泉で疲れを抜いた。2度目の大腸癌手術とひと月近い入院からの復帰の第1歩の軽い山歩きだったが、久しぶりに自然の中に浸ることができて大満足の半日だった。
<過去の記録のページ>
函館山春の花訪ねるコースへ 七曲がりコースから旧登山道へ 三十三観音像を訪ねるコース(99,11)
函館山21世紀ご来光登山 04,11の函館山(七曲がり〜観音コース)
函館山・早春の花散策(08,4) 秋の函館山循環散策(08,11)
雪山ハイク@(03,2) 雪山ハイクA(07,1) 雪山ハイクB(11,2)
秘境・寒川海岸を訪ねる 寒川海岸・穴澗ルンゼ探索(05,3,15) 寒川海岸グループ探索(06,11,26)
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