○「ぐるり富士山トレイル」とは
山梨県と静岡県を結び、世界文化遺産の構成資産を繋ぎながら富士山麓をぐるりと巡るトレイルコースだが、平成25年に、山梨県と静岡県が協力して、「世界文化遺産を巡る富士山トレイル研究会」を立ち上げ、平成26年に、現地調査をしてできあがったものらしい。
山梨県と静岡県で、それぞれの詳しい案内やコース地図もアップされている。
◎山梨県エリア
https://www.yamanashi-kankou.jp/gururifujisan/index.html
◎静岡県エリア
http://hellonavi.jp/ken/news/20130621.html
また、「ぐるり富士山トレイルコースガイド」という本も、静岡新聞社出版部と 山梨日日新聞社出版部の編集で出版されている。
○実行に向けて
富士山は、
2010年9月11日に「日本三百名山」踏破のゴールの山として初めて登った。そのときは、みごとな快晴に恵まれ、日本一の山で日本三百名山完登を果たした感激は非常に大きかった。
しかし、「あちこちの山からこの富士山を眺めてはその優美な姿に感激したが、登っては、人もごちゃごちゃ多く、山としての魅力や楽しみは、展望以外には何もない山だ。富士山は登る山ではなく、眺める山だ」と強く思ったものだ。
その後、NHKスペシャル「世界遺産 富士山〜水めぐる神秘〜」という番組を観て、「いずれは、近くから富士山を眺めながら、富士山麓をぐるっと巡る歩き旅をしてみたい」という思いをずっと温めてきた。
ネット上で調べると、旅行会社の企画でいろいろなコースでツアーが実施されているし、山麓を一周するトレイルランの大会なども行われている。
そんな中、つい最近になって、この「ぐるり富士山トレイル」の存在を知った。ネット上に、左のような詳しいコース案内地図も掲載されていたので、すべてA4版で印刷した。
それを見ているうちに、つい出掛けたくなり、日程が空いていた間を狙って実行に踏み切ることにした。
しかし、まだ新しいコースなので、ネット上での踏破記録は見つからなかった。約150kmとのことなので、1日に25km〜30kmずつ歩き、6日間で踏破しようと、詳しいコース図や民宿などを調べて、計画を練った。
○行程結果
ほぼ思い付き同然で、慌てて計画して出掛けた割には、順調に旅を続け、当初の目的を達成することができた。
欲を言えば、もう少し天候に恵まれて、すっきりとした富士山を眺めながら歩きたかった。それでも、3日間は目にすることができたので良しとしよう。季節的には、白い富士山といろいろな植物が見られる桜のころに歩きたかったという思いも残った。
天気が良ければ、毎日富士山を眺めながら、信仰、歴史、自然、芸術も含めて世界文化遺産に登録された富士山の構成資源をほぼくまなく目にしながら歩ける良いコース設定だった。
一番の難点は、このコースのための標識が一切ないことである。GPSでの現在地の確認がなければ、自信を持って歩くことはできなかった。今後に期待したい。
トータルで約150kmとのことだったので、25km×6日間で楽勝だと思った。しかし、ポイント入口だけを繋ぐ距離である。ただ歩くだけならそれでも良いが、その施設や周りを見て歩く距離もあるし、迷ったりすることもあって、最後の日以外は連日30km超えだった。実際に歩いた距離はトータルで179kmだった。歩数計も最終日以外は、連日45000〜55000歩だった(上の画像)。