蝦夷松山(667m)E〜雁皮山(743m)D〜雁皮山北峰(747m)
  陣川コース(周回)  ツボ足  6名  12,12,2
00,9,17の「蝦夷松山」へ
05,10,17の「蝦夷松山B〜雁皮山A」へ
  12,6,18の「蝦夷松山D〜雁皮山C」へ


札幌からの藪山仲間とともに、雁皮山最高峰の北峰まで往復し、下山は初の周回コースを

登山地点下山
 8:30
 8:45
 8:55
10:25
10:40
11:30
12:45
登山口(栗の木公園)
十字路
奥の院
蝦夷松山
花の道分岐
雁皮山三角点ピーク
雁皮山北峰
15:40
15:30
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14:25
13:50
13:00
[4:15]所要時間[2:40]
16:15 山の手温泉(入浴)

 横津連峰が函館市街地の東部に延びてくる南端に連なる雁皮山と蝦夷松山・・・地形図を見ると、雁皮山には二つのピークがある。北峰は747mで、登山道が延びている三角点ピークより3.7m高い(1)

  今年の11月以降、雪の遅い道南の山にはまっている「地図がガイドの山歩き」チームを中心とした札幌の藪山仲間5名が、我が函館の蝦夷松山〜雁皮山にやってきた。いずれも、約ひと月前に日高の二観別岳でご一緒した顔ぶれである。

 この藪山仲間が登山道歩きだけで満足するはずがないと思っていたら、案の定、登山道のある雁皮山三角点ピークから、地元の自分もまだ登っていない雁皮山最高峰の北峰を目指すという。三角点ピークからさらに雪に埋もれた藪を漕いで北峰まで往復した。その藪漕ぎも、ほどよく積もった雪でネマガリダケが寝ていて、その上を渡って歩く感じだった。ツボ足でも膝ぐらいまでしか埋まらずに、時季的に絶妙な最高のタイミングだった。

 登りの雁皮山三角点ピークまでは正規の登山道を辿り、下山は、蝦夷松山の手前の「花の道」コースを下り、さらに、最近得ていたその先に続くルート情報をもとに、登山口のすぐ上の十字路まで周回することができた。この時期の両山や北峰は初めてだったし、懸案だった周回ルートも初めて歩くことができて、収穫の多い山行だった。

○まずは、蝦夷松山へ


 函館新道の出口で待ち合わせて、登山口を目指す。車高の低い車があったので、正規の登山口とされている石仏の並ぶ栗の木公園からスタート(2)全員足回りは、藪山仲間必須のアイテムスパイク長靴である。 ここから奥の院までの道沿いには、四国八十八ヶ所巡りの石仏が設置されている。「道南の山は、独特の雰囲気を持っていて楽しい」というメンバーは、石仏を眺めながら進む(3) まもなく十字路にぶつかる。登山道はそこを右へ進むのだが、帰りは、その正面に続く林道を下ってきて、周回する予定だ。

 道沿いの石仏を眺めながら進み、登山道へと入る手前から、不動沢へ下り、神山霊場奥の院へ寄る(4)この奥の院は高野寺が明治36年に設置したもので、今でも、下から石仏を一体ずつお詣りしながらの「お山がけ」が春と秋の2回行われている。 なお、ここには、松浦武四郎の『蝦夷日記』にも書かれているが、昔から硫黄冷泉が湧き出ている。奥の院ができた頃から大正半ばまでは湯治場があり、景勝地としても賑わったらしい。

奥の院から戻って、その先へ続く登山道へと進む。ここから蝦夷松山の南側まではほぼまっすぐな道である。それは、かつて磯谷発電所からの送電線が引かれていた道だったからである。その痕跡が道端のあちこちに切り倒されている木製の電柱である。現在、この道は、登山道と道有林の整備管理道として利用されている。

 やがて、林道を横切る。そこには、「蝦夷松山登山道」の標識や道有林整備状況の看板が立っている。熊よけで叩く電気釜の内釜がぶら下げられている(5)

 人工林を抜けて右へカーブすると正面に尖った蝦夷松山の頂上が見えてくる。「花の道」分岐を右に進むと、まもなくして岩場「一の岩」に出る。ロープの設置された岩場をよじ登ってたりしながら進む(6)


 岩場を登り切ると飛び出すように蝦夷松山の標記の設置された頂上へ着く。その岩の上で記念撮影(7)。自分は見慣れているが、初めて目にする函館市街地や函館山、その後ろに広がる津軽海峡の眺めに一同大感激(8)

○次に、雁皮山(三角点ピーク)へ


 10分ほど休んで、岩稜上に続く登山道を辿って、雁皮山頂上とされている三角点ピークをめざしてスタート(9)足首までほどの雪に覆われているので、岩場が多い足下が不安だが、前日に歩いた人の足跡があり、分かりやすい。この道を辿るのは4回目だが、すっかり木の葉が落ちているので、見通しも利いて、新鮮な感じがする。アップダウンの激しい岩稜上の変化に富んだ道を進む。 蝦夷松山から50分ほどで、三角点が設置され、頂上標識の設置された頂上に到着(10)雪に隠れた三角点も足で探ったOさんが1歩目で見つける。

○さらに、藪の稜線上を辿って雁皮山最高峰の北峰へ
  一般の登山者はここから戻るのだが、この藪山仲間は、それでは満足しない。なんとしても雁皮山の最高ピークを踏まなければ・・・と夏は無理だが、なんとか行けそうとばかり、雪で覆われた稜線上へと漕ぎ出して行く。 幸い、ちょうどネマガリダケが雪で倒されていて、先頭は大変だが、その上を踏んづけて、それほど埋まらずに歩けそうな感じだ。北峰の左側には真っ白な袴腰岳と烏帽子岳の連なりも見える(11)。最低コルへ下る手前は険しい細い岩稜もある(12)

 やがて、平坦な最低コルへ下る。そこから北峰頂上までの斜面はは、夏なら一面広いネマガリダケの海のはず。幸い、雪で寝ているので、その上を踏んづけて進む先頭は膝まで埋まるが、トレースができた後続は非常に楽に歩くことができる。


 三角点ピークから1時間15分、登山口から4時間で、雁皮山最高峰の北峰に到着。藪山愛好グループの面目躍如で全員、大満足!(13)。展望の広がる東側には三森山(14)
 すっかりトレースができて埋まることのない帰りは速い。しかし、疲れが出てきた登り返しはさすが辛くなる。50分で三角点ピークへ戻り、さらに、35分で、蝦夷松山手前の「花の道」分岐へ到着。

○「花の道」に続くきれいな作業道と林道を辿って、初めて歩く周回コース

 急な岩場を通らなくても良い「花の道」コースを下る。上の方の雪で道がはっきりしないところは煩いほど付いているピンクテープに助けられる。下の方は、笹藪の中の登山道となる。やがて、分岐に出る。普通は、そこを左に進み、登山道へと合流するのだが、今回は、そのまま直進することに。得ていた周回コースの情報を確かめるべく初めて歩く道である(15)

 非常にきれいに刈り払われた作業道が続く。道なりに下っていくと、山肌の崩壊を防止するためであろうか?石積み状の堤のようなところがあちこちで見られる(16)やがて、沢を越えて、沢の左岸に道は続く。つい最近まで間伐作業がされていたと思われるトドマツ林を抜けると、広い林道にぶつかる。そこを左に進むと、まもなく登山口上の石仏が並ぶ十字路に出た。これで、立派な周回コースとなることが確認できた。今度から同じ道をピストンしなくても良いので、みんなに広まってほしいと願いながら、登山口へと下る(17)

 下山後、札幌への帰路には少し遠回りだったが、山の手温泉で疲れを癒しラーメンを食し、すっかり暗くなった17:30に解散。札幌勢は、さらに5時間の運転・・・ご苦労様!


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