[88] 恵 山(618m)〜海向山(570m) [椴法華コース] 1996、5、25
登山 | 地点 | 下山 |
8:00
8:40
9:^10
9:30
10:10
11:25 |
椴法華登山口
火口原
恵山頂上着
同 発
火口原駐車場
海向山着 |
14:35
13:45
12:30 |
[3:25] | 所要時間 | [2:05] |
14:45恵山荘(入浴)
16:45帰宅(函館) |
昨秋の黄金山で登り納め以来、7か月振りの山行である。 初め、乙部岳登山を計画し桧山方面へ車を走らせるが、雨が 降っているし、天気予報も良くない。途中引き返し、恵山に向かう。 恵山山頂には過去2度立っているので、火口原の向かいの海向山から恵山を眺めることも計画し(1)、椴法華登山口をスタートする。
柔らかな芽吹きの新緑、迎えてくれる小鳥の声、ミヤマスミレ、マイズルソウ、シラネアオイ、林の中のオオカメノキなどの春の花々や久し振りの山道の足元の感触を楽しみながら、のんびり歩く。おまけに作った眼鏡のお陰で、木々や草花の一本一本がくっきりと見えるのがうれしい。浮き浮きした気分で歩き始めてまもなく、枯れ葉に隠れた浮き石を踏んで初転びをしたが、何てこともなく、それもまたうれしい。
6年ほど前に家族で子供達と一緒に歩いたコースであるが、 非常に整備され、登山道ではなく遊歩道にすっかり変身しているのにはちょっとがっ かりさせられる。前を進んでいるであろう数人の足跡のほかに鹿の足跡も見える。 名物のサラサドウタンツツジはまだ蕾もない。かなり遅れているようだ。早いコヨ ウラクツツジはいびつな可愛い花を咲かせている。やがて、樹林帯を抜け、高山植物 帯へと出る。下を眺めると今通って来た樹林帯の芽吹きのいろいろな色が柔らかい。 中でも新緑とエゾヤマザクラのピンクがひときわ目立つ。その向こうに太平洋が広がる。
火口原へ出、焼け焦げた様な不気味な溶岩帯の下を通り、恵山山頂へのこれまた整 備された道を進む。上を見ると前を進む4人の姿が見える。噴火口を見下ろす地点で その人達がで休憩している。ふと見えるとその中の一人が昔同じ職場だったTさんである。お互いい つかは山で合うだろうとは思っていたが、ついに合ったという感じでとてもうれしか った。こちらと同じく「恵山登頂後、海向山へも行く」ということで、最後までその一行と行動を共にす るになる。硫黄が吹き出すところを覗いたりしながら(2)頂上への道をのんびり進む。
噴煙とガスで展望の利かない頂上で休みながら、いろいろ話をしていると、同年代の他の3人は札幌から来た人達で、Tさんの山仲間だそうである。週末になると、 道内の山をかなり本格的にあちこち歩いていて、沢登りなどもやるらしく、いろいろ な情報や経験談を交流できてうれしかった。一緒に写真に入れていただく(3)。待っても、 状態が変わりそうも無いので、海向山を目指し(4)下山する。
多くの行楽の人々で賑わう火口原駐車場を経由し、海向山への道に入る。Tさ んは何度か登っているらしくかなり詳しい。まだ芽吹いたばかりサラサドウタンの大木の林の中を、花の季節にこの中を歩いたらさぞ素晴らしいことだろうと話しながら進む。Tさんがエゾカンゾウの若芽摘んでいる。「頂上へ着いたら、てんぷらにして 食べさせる。このはかにも山菜を昨日のうちに摘んでおいて持って釆た。」とのこと。 まさに山を楽しむというのはこのようなことなのだろう。自分もいっかはこのような 心境になれればと感心する。
急斜面に差し掛かるところで、道が二股に分かれている。一周できるコースで、初 めに急な方を登って、帰りに別の道を戻ってくるということで、急斜面に取り付く。恵山の方は整備され過ぎの感があるが、この山は結構急で、野生的な登山が楽しめ るのには感心した。Tさんに「馬鹿にしていたでしょう。思ったよりいい山でしょ う。」と言われる。途中トップに立たされたところで、自分のいつものペースで歩くと、どんどん間が 開いて行くので、申し訳ないけど、先に頂上まで進ませてもらおうと決め、5分程先 に頂上到着。
海向山頂上は、平らではあるが、周りには丈の短いサラサドウタンと蕾のヤマツツジが混 生している。5人揃って早速、Tさんがてんぶらの支度である。結構な種類の山菜 を持ってきていたのにはびっくりしたが、「エビとかイカも持ってくればよかった。」 などと冗談を言いながら、色々な山の話に花が咲く。思わぬところでグループ登山の おもしろさやよさを味わうこととなった。でも、北海道の予定した山を登り尽くすま では、もう少し一人歩きにこだわってみたいと思う。
下山は別のコースを下りるが、その分岐にリュックを置いて、恵山の荒々しい火口 が正面に見えるカメラスポットまで戻って記念写真を撮る。 急斜面をサラサドウタンの木に掴まりながら下り、小さなピークを越えて、火口原 駐車場へ戻り、もと来た椴法華コースをいろいろ山の話をしながら下る。
登山口の手前の温泉登山口ヘの分岐で、「温泉で逢いましょう。」と一時別れる。 こっちは車で恵山荘へ回ったところで、ちょうど彼らも下りてきて再び合流、一緒に温泉に入る。