4:00 函館発
5:20 林道通行不能地点
登山 | 地点 | 下山 |
5:35
6:00
7:10
8:00
8:40
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10:00
10:20 |
車デポ地点
登山口
広い川原
金山番所
千軒銀座
(銀座の沢)
千軒平
稜線コル夏道
頂上 |
15:05
14:30
13:20
12:30
12:10
11:30
11:25
11:10 |
[4:45] | 所要時間 | [3:55] |
15:30 知内温泉(入浴)
17:40 帰宅
|
この時期ならではの残雪の詰まった銀座の沢を登ることは、数年前に「山歩集団青い山脈」代表の清水和男氏から「一度登ってみてください」と勧められて以来、ずっと念願となっていた。
2日前にSHOさんからお誘いのメールをいただく。彼のお陰でこのたびの大腸癌の早期発見・早期治療となり、術後2ヶ月経過した。順調に快復して、4〜5時間程度の山へは復帰したが、このハードな長いコースへの挑戦はやや不安があった。
しかし、こちらの体調をよく知る医師と一緒なので心強い。無理だと思ったら途中で戻ってもいいし、こちらのペースに合わせて歩いてもらおう。念願の銀座の沢は滅多にないチャンスだし、このコースを歩き切ることができたら、日帰り山行の完全復活の自信もつくはず・・・とOKした。
早朝4:00に彼を迎えに行って、知内川沿いの登山口までの林道を進む。
住川地区の最終人家付近から目指す頂上が見える。例年よりかなり融雪がかなり進んでいるようだ(1)。
○まずは、夏道を辿り銀座の沢分岐(千軒銀座)を目指す
登山口の1.5kmほど手前で、大岩が崩れ落ちて道を塞いでいる。車をそこにデポし、さらに登山口を目指す。
目指す山はまだ白さが目立つが、川沿いの森はすっかり芽吹き、新緑を呈している(2)。30分ほどで登山口到着。
一休みして出発しようとしているところへMTBに跨った男性が到着。なんと同じHYML仲間のSuさんだ。6日前の私の快気祝いを兼ねた懇親会で一緒に飲んだばかり。彼は、いつもこの時期に山菜目的で途中まで登るそうだ。直ぐに追い付いてきて、その後、銀座の沢の途中まで同行することとなる。
狭戸から大高巻きが始まる。融雪が予想以上に早く進んでいて、夏道はすべて露出していた(3)。これをプラブーツで上り下りするのは辛いものがある。登山靴ならもっと楽にスタスタ歩けるのだが・・・。
広い川原の渡渉地点は、予想より水量が少なかったが、持参した長靴に履き替えて渡渉する。長靴をデポし、再びプラブーツに履き替える。
登山口から2時間で金山番所到着。十字架の向こうにこれから登る銀座の沢が見える。なんとか稜線まで雪は詰まっているようだ(4)。しかし、この時点で、東隣の燈明岳(自分は昨年4月に登頂済み)経由での下山は、雪が繋がっていないのと、下りてくる沢も雪がなく諦める。
○いよいよ念願の銀座の沢から頂上へ
金山番所から千軒銀座(切戸の沢との銀座の沢出会い地点)までは、雪で夏道を見失い、15分ほど余計なアルバイトをした。
千軒銀座から、これから詰める銀座の沢を見上げる。下の方はところどころ開いているところもあるが、なんとか繋いで登って行けそうだ(5)。
下の方は、開いているところもあったりで、沢登り状態や緊張のスノーブリッジ渡りもあったが、
高度を上げるに連れて、徐々に雪の状態はしっかりとし、夏道歩きには難のあるプラブーツの効果よろしく快調に登っていく(6)。
途中で、収穫モードに入ったSuさんと別れ、時間的余裕もあるので、疲れを残さないように、ゆっくりと休み休み登っていく。
やがて、稜線が見えてくる。雪が多いと、右側に進路を採り、直接頂上方面を目指したいところであるが、どうも雪渓が繋がっていないようだし、最悪の場合は藪漕ぎにぶつかる可能性もある。そのまま、真上の藪の切れ間を狙って登っていく(7)。
振り返ると、登ってきた沢の向こうに津軽海峡と矢越岬の山が広がる(8)。
標高差500mの沢を埋めた雪渓を1時間20分で登り切って夏道のある稜線のコルへ出る。最近、例年6月の花の頃にばかり来ているので、まだ花の芽すら出ていないこの時期の稜線は新鮮だ。でも、早いカタクリはすでに蕾を付けている。
まだ東側の斜面の雪をバックにどっしりと聳える頂上へ向けての稜線の夏道を登る(9)。日本海から吹き付ける強風に体や手が冷える。頂上手前は崩れた雪庇の上を歩き、
20分ほどで、もちろん誰もいない頂上到着へ(10)。
天候もよく、遠望は霞んでいるが、360度の展望が広がる。冷たい強風を避けて、東側の狭い雪渓で休憩・昼食。風を避けると太陽光線でポカポカしてくる。
SHOさんは、まったく稜線の雪が繋がっていない東隣の燈明岳が恨めしそうだ。今年の雪解けの早さは異常である(11)。私が昨年登った来年の4月中旬ごろに再挑戦を決意する。私も今回のコースから燈明岳を繋いでみたい。
○千軒平経由で、沢を下って下山
燈明岳も諦めたので、50分ほどノンビリ休憩し、下山を開始する。
向かう方向の前千軒方面の残雪を抱いた姿も新鮮な眺めである(11)。
銀座の沢の源頭は千軒平に突き上げているのと、いつも6月に来て目にするシラネオアイの大群落のこの時期の様子も見たかったので、コルを越えて千軒平まで登り返す。
シラネオアイの大群落は、まだその芽すら出していず、ギョウジャニンニク畑状態であった。
旧道コースと知内川コースの分岐に、熊よけの鐘もぶら下げられた立派な標識が設置されていたのには驚いた(12)。
再び、銀座の沢の源頭から雪渓下りを開始する。急斜面では、SHOさんが華麗なグリセードを披露(13)。
登りで1時間20分要したが、下りはわずか30分で、千軒銀座まで下ってしまう。雪渓は下りが早いのが魅力である。
このコースは、ここからは太高巻きもあり、登りも下りもほとんど変わらないのが辛いところ。その証拠に、千軒銀座からゴールの車のデポ地点まで、登りも下りも3時間ほどであった。
総行動時間は、こちらの体調に合わせてのゆったりペースではあったが、9時間30分に及んだ。しかし、疲れも体へのダメージも、翌日への疲れの残りも予想以上に少ないのは、自分でも驚いた。術後2ヶ月でこのようなハードな山をやれるようになるとは思っていなかった・・・・これで、日帰りの山は完全復活宣言をしてもいいだろう・・・大いに自信を深めた山行であった。
○早い花を楽しみながら・・・
林道から千軒銀座付近までの夏道沿いは、春の花のオンパレードであった。