貧乏山(501m)  カリマ林道コース  単独 06,5,02

全国唯一の珍名山の登頂を狙い、地図を忘れたせいで林道を勘違いして遠回りをし、一部藪漕ぎで登ったが、この山一帯は、「地球環境保全の森」としての事業が進み、貧乏山返上の山であった。

登山地点下山
13:50
----
14:35
下の林道ゲート前
(GPSトラックログ参照)
頂   上
15:05
----
14:40
[0:45]所要時間[0:25]
 本当にこんな名前の山が・・・・?横津連峰の北西側(大沼側)に延びる幅広い尾根の末端に、全国唯一、国土地理院の1/25000の地形図に山名がきちんと掲載されている珍名山「貧乏山」がある。頂上には三等三角点(点名も同名)も設置されているれっきとした山である。七飯町立軍川小学校のすぐ後ろに聳えている山で(1)、名前の由来は、昔、厳しい気象により荒れ地となっていたためにこのように呼ばれたことに因るらしい。

 登山道はないが、頂上のすぐ下を林道が通っているので、その林道へ続く道をうまく見つけると、最悪の場合でも、わずかな藪漕ぎで頂上に到達できそうで、数年前から、いつか登ってみたいと思っていた。冬に登ろうと思ったが、貧乏山の象徴である三角点を拝みたいこともあり、雪解けを待った。

 うっかりして地図を忘れたので、軍川小学校への道路を入って、林道へ繋がる道を探す。うまい具合に、西側の苅澗川沿いから頂上方面に繋がっているらしい林道を見つけて入って行くと、開いているゲートの前にカリマ林道の地図表示板が立っている。このカリマ林道が頂上のすぐ下を通っている林道である。ところが、勘違いして、その地図に載っていない林道への分岐を早めに左折してしまう。その先には錠の掛かったゲートがあるので、それをカリマ林道と勘違いして、そこに車をデポして、その先の林道を歩き始める。

 下から見上げる頂上の西斜面一帯は、一昨年の台風で倒木の海になったところらしい。そこを昨年伐採・整理して、改めてトドマツを植林をしたらしい(2)。その上の方に林道が見えるので、どこかでその林道に繋がるのではと期待しながら回り込んでいくが、どうやら平行して下の方を走っているらしい。頂上直下の真北から上の林道を狙って藪こぎをしようにも、背丈以上のネマガリダケの密生地なので、伐採・植林された斜面の端まで戻ることにする。トドマツの幼木が植えられているその斜面の端を登っていくと、一級国道並みの林道に出る。この林道が、道端の表示地図にあったカリマ林道らしい(3)。

 その林道を進み、頂上直下の真北から藪に突入する。ネマガリダケと蔓に苦労するが、5分ほどでまだ整理されていない伐採地に出る。頂上の西側は立派なトドマツ林となっているが、その手前の一番高いところを狙っていくと東側から作業道が続いていて、その先に三角点が見える。藪の中で探さなくてはならないと覚悟していたので、あっけない瞬間である(4)。まずは、貧乏山の象徴である?三角点に合掌して、貧乏払いの参拝をする。

 東側に広がる七飯スキー場手前の緩やかな斜面一面は、一昨年の台風による倒木がきれいに整理されて、植林地となっている。そちらの方へ作業道が続いていて、その先に登りで歩いてきた延長上の林道が見えるので、そちらへ向かって下山を開始する。

  やがて、結果的には藪こぎもなく、林道へ出たのでその林道を戻る。林道のあちこちに、「地球環境保全の森」の看板が立っている。この山一帯は「大沼水源かん養モデル林」として、近くには、ドングリ運動としてミズナラを植栽した箇所やふれあいの森など、ボランティアによる森づくり活動に活用されている森林もあり、貧乏山返上の山のようである(5)。

 あとは、日常的に造林作業の車が頻繁に走っているであろうカリマ林道を、眼下に広がる軍川地区の酪農地帯や大沼、駒ヶ岳を眺めながら下る(6)。そのまま林道を下っていくと、かなり遠回りになるので、下の林道の入り口に停めてある車を目掛けて、植林地の端をまっすぐ下ってゴールイン。

 下山後、車でカリマ林道を走ってみたら、ゲートもなく、頂上の下を通って、ずっと先まで車で走ることができた。林道を間違ったのを少し悔しく思うが、合計で1時間10分も歩いた山行だったので、珍名振りと500mを1m上回る標高に敬意を表して、新ピーク1山として加えることにする。

 今は、周りがすっかり禿山状態に見えるが、現在進められている造林作業が功を奏し、いずれは、貧乏山返上の豊かな森になるに違いない・・・・。



○貧乏山にUFO基地?
 昔この貧乏山にUFO基地があったという話があり、昭和51(1976)年に小学館発行『小学四年生』の9月号と10月号にマンガで連載されたことがあった。ばんだい号事件もそれと関係があったとか・・・?信じるか信じないかはあなた次第・・・。
 興味のある方は、下記からどうぞ!そのマンガを読むことができます。
 http://oriharu.net/jkadoh_kosaka.htm 


北海道山紀行・目次へ    HOME   

inserted by FC2 system