アトサヌプリ(硫黄山)(508m)
単独、アルミカンジキ、18、2,27
6:30 摩周道の駅発
6:50 ビジターセンター駐車場
登山 | 地点 | 下山 |
7:00
8:45 |
駐車場
頂 上 |
10:10
9:15 |
[1:45] | 「所要時間」 | [0:55] |
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弟子屈町川湯温泉の観光地として有名な活火山・アトサヌプリ(硫黄山)(1)。アトサヌプリの名は、アイヌ語の「アトゥサ」(atusa, 裸である)と「ヌプリ」(nupuri, 山)に由来する」とのこと。
アトサヌプリは屈斜路カルデラの中に存在する活火山で、先に西隣のマクワンチサップ(573 m)、サワンチサップなどの溶岩ドームができ、1,500年前以後の火山活動でアトサヌプリ溶岩ドームが完成した。最近の噴火は数百年前に起こったもので、このときの噴火で爆裂火口「熊落とし」ができた。
、かつては硫黄鉱山があったことでも有名である。この山には以前に登山道があったが、平成13年に落石による死亡事故があって以来、入山規制がかけられている。
しかし、どうしても登りたかった訳があった。それは、山と渓谷社選定の「日本の山1000」の中に、北海道の山が102山選ばれているが、その中で唯一未踏の山だったからである。
入山規制にも関わらず、ネット上にも、四季を問わずの登頂記録が載っている。それらの記録を参考に、冬の方が落石の危険性は少ないだろうと、この度のトライとなった。
摩周道の駅で朝を迎える。ビジターセンター駐車場の「つつじヶ原散策路入口」の前で準備をする。山の様子からアルミカンジキでスタート。
7:00、大駐車場の「ツツジヶ原散策路入口」から、西隣のマクワンチサップとの間の谷地形を目指す(2)。 その取り付きまでの平坦地はハイマツ帯で膝上までズボズボ埋まって非常に歩きづらかった。 谷間に近づいたら、土砂流失を防ぐ砂防ダムが設置されていた。どこにも「立入禁止」の看板はなかった(3)。
砂防ダムをいくつか越えて登って行くと、左手に緩やかな斜面が見えて来たので、そこから左へ取り付くことにした(4)。この辺りに古いスノーシューの跡が残っていたところを見ると、最近登った人がいるようだ。
そのすぐ先に噴気孔があり、硫黄の塊も見えた(5)。その手前から左の斜面に取り付いた。この先は、なるべく緩やかな斜面を選びながらのルートファンディングの登行となる。
雪が付いている緩い斜面を登って行くが、ここもハイマツ帯でズボズボ埋まって歩きづらかった(6)。その上は地面が露出しているところを歩くようにしたが、なかなか思うように行かない。
振り返ると、マクワンチサップとの谷地形から噴き出している噴気孔が見えた(7)。
やがて、このコースで一番の急登斜面に出る。上には岩頭が並んでいる(8)。どこから登り下りするか迷ったが、右の比較的緩い所を狙った(下山時撮影)(9)。
岩頭群の間を抜けたら、左眼下にスタート地点の駐車場とその後ろに広がるアトサヌプリ原野が見えた(10)。その先もまだ岩が点在するハイマツ帯だった(11)。
8:45、思ったより手こずったが、1時間45分で頂上へ到着。左側の大きな岩塔の上が最高地点だろうが、右の岩の根元が頂上だった(12,13)。同じコースを登るにしても、夏の方が歩きやすい気がした。 ネット上にアップされている画像には、岩に立てかけられた頂上標識が写っていたので探してみたが見当たらなかった。夏に来れば、下に落ちているのかもしれない。
北西側には、隣のマクワンチサップとその右奥のサワンチサップの溶岩ドーム、さらにその奥の藻琴山が見える(14)。西側には屈斜路湖を取り囲む外輪山の山並みと岩の向こうの一番高いのが雄阿寒岳(15)。摩周岳や斜里岳も見えるはずだが、良く分からなかった。
風もなく、暖かかったので、30分ほどのんびりして、下山した。下りはトレースを辿るので速い。10:10、観光客で賑わうスタート地点へ到着。 このあと、阿寒湖経由で、350km先の車中泊予定の千歳道の駅まで走った。