昨日と同じ3時間30分で、北尾根の1453ポコに到着。昨日とは打って変わって、念願の北の槍とこれから辿る紅葉に彩られた北尾根が、目の前にド〜ンと広がる。この眺めがこの旧道のハイライトだ(1)。
ここからは、北の槍を目指しての北尾根歩き。ところどころ薮漕ぎ状態の笹藪の道もあるが、
北尾根を進んでいくと槍の形が少しづつ端正な形に変わって行く(2)。
さらに進んで、北尾根で一番高い1579ピークへ登り詰めると、キレットの前後の複雑な岩稜地形が目の前に現れる。ここからのアップダウンが意外にきつい(3)。キレット付近からの本谷を挟んで、頂上から北に延びる岩稜の眺めも迫力満点だ(4)。
頂上に近づくと、槍の迫力はなくなり、岩剥き出しの頂上となる。しかし、9年前に本谷から残雪を踏んで登った頂上手前の斜度が凄い(5)。登るときは目の前しか見ないが、横から見るとよくあんなところを登ったものだと思う。
最後は、あちこちの踏み跡を辿りながら簡単な岩登り状態で頂上へ。
登山口から5時間15、新道コースからの先客に迎えられて9年ぶりの頂上に到着(6)。ちなみに、標準コースタイムは7時間である。
頂上からは、北海道中の山が見えるのではないかともうほどの大展望だ。
特に、出来秋の富良野盆地を挟んでの表大雪〜十勝連峰、東大雪の山々の眺めは圧巻だ(7)。
その南側には、日高山脈の山並みも(8)、さらに南には、隣のポントナシベツ山(南喜山)とその向こうに夕張岳(9)、さらに右手の奥には羊蹄山やその周辺の山々、西側には狩場山塊まで見える。更に北に目を転じれば、増毛山塊や樺戸山系、遠く利尻山と思われる山容も見える。
先客と、それらの山座同定を楽しみ、ポカポカ陽気の下、1時間15分もゆっくりとくつろぐ。
新道コースから登ってきた江別の男性が、薮漕ぎでポントナシベツ山を目指すと言って下りていった。それを目で追いながら、自分もいつかはやってみたいと思った。
○余韻に酔いながら、新道を下山
12:00ちょうど下山開始。
雲峰山から本谷をのぞき込み、夫婦岩や辿った北尾根の稜線を眺める(8)。少し下って頂上を見上げる。北尾根からの眺めとはずいぶんと違うが、本谷側の荒々しさはやはり迫力はある(9)。
半面山とのコルにある熊の池を覗き(10)、登り返しに掛かる。半面山へ登り詰めると、再び、富良野盆地が目の下に広がる。しかし、振り返っても、頂上は雲峰山の陰で見えない。
後は登り返しがないので、変化のない下りを淡々と下るだけである。いつの間にか、先に下山した人も全て追い越して、一番先に新道登山口に到着。頂上からわずか2時間15分だった。
前日に、往復6時間30分も掛けて北尾根まで登っておいての同じ旧道コースからのリベンジであったが、最高の天候に恵まれ、大満足の4回目の芦別岳だった。
明日の予定は、「地図がガイドの山歩き」チームからの誘いで、石狩市北部、厚田川源流部の薮山・円錐峰である。滝川でコインランドリーに寄り、直近の浦臼の道の駅「つるぬま」まで走る。そこに併設されている浦臼温泉で疲れを取り、明日に備える。