[28]アポイ岳(810m)ピンネシリ(958m) [冬島コース・往復] 94,6,5
 天候 晴れ
 アポイ固有種の花々との出会いに感激しながら、ピンネリシリまでピストンする。
アポイからピンネシリまでの山塊
6/4
 12:30 自宅発(八雲)     
 14:45 苫小牧東 
 18:00 様似(買い物)
 18:30 アポイ山麓自然公園キャンプ場
6/5        (テント泊)
登山地点下山
4:30
5:25
5:55

6:20
6:50
7:10
8:40
登山口(冬島)
休憩小屋   
馬の背    
幌満花畑
アポイ岳
吉田岳(朝食)
 〃 発
ピンネシリ
11:55
11:40 
10:50
10:30
10:15
 9:45
 
 8:50
[4:10]総所要時間[3:05]
12:00アポイ山荘(入浴)
12:30 〃発
13:00浦河(昼食)      
15:30苫小牧(支笏、洞爺経由)
18:30帰宅  
  ついに、まだ足を踏み入れていない日高の山に挑戦。手初めに念願の固有種の多い高山植物の宝庫・アポイ岳を目指す。前日午後に家を出て、日高の海岸線を走ると、様似辺りで表面に目指すアポイからピンネシリまでの山塊が迎えてくれる。(1)
 馬の背の岩場とアポイ岳頂上
 登山口がアポイ山麓自然公園として至れり尽くせり整備がなされているキャンプ場で3時半、カラスの鳴き声と飛び交う羽音で目が覚め、行動開始。登山者用の駐車場へ移動して用意。その中、早い人達がすでに出発して行く。煽られて予定より30分早い出発。見事に整備された遊歩道のような道を進む。すでに、山麓から他の山と様相が違う、そんなに大きくないトドマツ、キタゴヨウマツ、ハクサンシャクナゲ、盛りのエゾヤマツツジなどの明るい林が続く。
 
 4合目辺りから、ミヤマハンショウヅル)やハクサンチドリが目に着く。5合目手前から、旧登山道と合流し登山道らしくなる。休憩小屋の上から一気に岩混じりの尾根道に出、頂上が青空の下にくっきりと見える。
 
 ここからの岩混じりの馬の背稜線に花畑が展開し、その先にアポイ岳頂上が望まれる(3)。蒼の岩場の間に、アポイアズマギク(4)、アポイタチツボスミレ(5)サマニユキワリ(6)アポイキンバイ(7)、アポイクワガタ、サマニオドギリ、などのアポイ岳にしか見られないといわれる固有種の咲き乱れる尾根道を花の写真を撮りながら登る。
アポイアズマギクアポイアチツボスミレサマニユキワリアポイキンバイ
 7合目付近で、アポイの頂上横から太陽が顔を出し、眩しい。途中、3パーティ20人程を抜いて、頂上一番乗りと思ったら、幌満コースからきたらしい12名程の一団がいた。朝食の予定だったが、落ち着かないので、写真を撮ってもらって、直ぐ、ピンネンシリを目指し、まず吉田岳へ向けて出発。
 
 アポイから眺める鋭い吉田岳のバックに聳える三つの尖った峰を連ねるピンネシリの眺め(8)が登行意欲をそそる。吉田岳までも、やはり岩稜状のコースの両側に花畑が続く。岩と花とハイマツなどの植生の織り成す自然庭園風の自然美が美しい。そんな眺めを楽しみながら吉田岳へ到着。暖かい太陽を一人じめにしながら落ち着いて朝食をとる。目高の主稜線の峰々は残念ながら雲に覆われて、最後まで顔を出さずじまい。
 吉田岳からピンネシリを望む
 ピンネシリヘの道は最初は岩混じりの花畑が続くが、下るに従い、コルを過ぎて登りになっても、小径木のダケカンバやハイマツ、あまり見たことのなかったリシリビヤクシン、ミヤマビャクシンなどの明るい林が続く。その下には一面白と緑のコントラストが美しく可愛いミヤコザサが敷き詰められ、その中に、エゾオオサクラソウやサマニユキワリ、シラネアオイやオオバナノエンレイソウなどが咲いている。
 
 ピンネシリへの登り口を見落として、東ピンネシリの下まで進む。うろうろしているところへ様似登出会の100 人の先頭部隊の人に出会い、通り過ぎていたことが判明。急いで戻り、頂上への道を発見。ピンネシリ頂上には、大きな無線のアンテナを立ててあちこちと交信している夫婦連れが先客。いろいろな登山者がいるものだと感心する。アポイ岳と吉田岳をバックに
 
 小休止しているうちにさっきの一団が到着。アポイ岳と吉田岳をバックに写真を撮ってもらい(9)、追い立てられるように下山開始。吉田岳分岐まで戻ると結構人が来ている。この頃から、ピンネシリやアポイもガスに覆われ始める。 アポイの頂上には、かなりの人達が賑やかに休んでいる。何人かの人に声を掛けられ、ピンネシリまでの道の話をするが、どうも、こういう所は一人歩きの者にとっては居心地が悪い。誰もいないところでは快い孤独感を楽しめるが、こういう所は孤立感しか感じられない。
 
「ピンネシリ霧情」 99.9.4
浅地氏画

 直ぐ通過し、幌満花畑へのルートを下り始める。幌満花畑は、すでに時期的にヒダカソウも終わっていたし、花も思ったより少なく期待外れであったのと、明らかに盗掘跡と思われる痕跡が痛々しい。おまけに馬の背までの林の中のトラバース気味の道が歩きづらい。 馬の背を下って行くと50人位の一団が登ってくる。その先頭の人と話を交わして少し行くと、声を掛ける人がいる。見ると、函館スキー指導員会仲間だった、今は追分高校の教頭になったOさんである。聞いたことがある声だと思って見上げたら、私だったという。懐かしく歓談。その後は黙々と下山。
 登山口の近くにあるアポイ山荘という新しい施設の風呂で汗を流し、帰路に就く。  


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