下赤岩山〜赤岩山(371.1m)〜オタモイ海岸 
 <小樽海岸自然探勝路コース>   前半2名、後半単独、 07,6,22

眼下にきれいな海を下ろす奇岩奇峰とクライミングを鑑賞し、赤岩山経由でオタモイ海岸まで行き、帰りは海岸を戻る

9:30 小樽駅で待ち合わせ
登下山地   点
 9:55
10:45
12:00
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13:05
13:45
14:30
14:50
15:30
16:10
16:35
赤岩峠
白竜胎内巡り入口
トリコニー岩
(クライミング見学)
赤岩峠
赤岩山
オタモイ唐門
オタモイ地蔵
山中海岸
赤岩峠登り口
赤岩峠
[6:40]所要時間

 道内屈指のロッククライミングのフィールドとなっている赤岩山は、小樽市の北西部に位置し、市街地から見ると丘のような山である。しかし、海岸側の様相は一変し、海抜0メートルから立ち上がるいくつもの赤茶けた奇岩奇峰が林立する荒々しい様相は見る者を圧倒する迫力がある。

 稜線にはハイキングコース(小樽海岸自然探勝路)があり、この稜線を境に海側がすべてと言っていいほど岩稜地帯になっており、クライミングエリアになっている。「赤岩山」と「下赤岩山」(279m)の二つの山をあわせて「赤岩山」と呼ぶが、一般には下赤岩山の方は「東赤岩」と呼ばれ、赤岩山は「西赤岩」と呼ばれるらしい。

 今回は、翌日の札幌での会議の日程を利用し、このハイキングコースをオタモイ海岸まで歩く計画を立てた。数日前に情報を仕入れようとHYMLに問い合わせたら、ここをクライミングのホームグランドにしているフェルさんがソロの練習旁々、案内を買って出てくれた。彼と小樽駅で待ち合わせ、赤岩峠を目指す。
 

 ○まずは、白竜胎内巡りへ

 平日にもかかわらず、6台ほどが駐車している。立派な看板を背に写真を撮ってもらい(1)、まずは下赤岩の先にある白竜胎内巡りの入口を目指す。古くから信仰の山だったらしく、あちこちに石仏や祠が目に付く。

 稜線に出ると海側の展望が広がる。急崖の上ににょきにょきと屹立する岩峰は全てクライミングの対象となり、それぞれにユニークな名前が付いている(2)。振り返ると、アンテナが林立する赤岩山が(3)、反対側には高島岬が見える(4)

 フェルさんにそれぞれの岩場の詳しい説明を受けながら、後でソロで挑戦するという「トリコニー岩」の根元に彼の荷物をデポする。わざわざ胎内巡りのために、私のヘルメットも用意してきてくれていたのには恐縮である。隣のテーブルリッジの上から恐る恐る見下ろす眼下の海の色が美しい(5)
 
 
 下赤岩のピークを越えて、彼の案内したかったという白竜胎内巡りの下り口の鳥居を潜る。ここは、彼の案内なしには分からないところであった。岩の間の細くて急な踏み跡を下る。途中の「大黒岩」と「恵比寿岩」の根元を巻いて、そこからは岩壁の間をくねくねと潜る登りとなる。

 途中に2ヶ所、自然にできた洞窟状のところがあるが、そのどちらにも多くの石仏や祭壇などが設えられている(6)多くの老信者がこの危険なところを上り下りしているらしい。数年前に山岳会やクライミング仲間がお金を出し合って作製したという立派な鉄製の梯子も設置されている。

 岩峰の間から覗く海と空の眺め(7)や岩峰の下に見える窓岩など(8)を眺めながら、稜線に戻る。

○フェルさんのソロクライミング鑑賞

  いよいよ、「トリコニー岩」でのフェルさんのソロクライミングである。上の最後のところの手がかりがないので、まずは上のハンガーボルトを利用しての2本の手がかりとなる短いロープとカラビナを、万一、行けなかった時のために慎重に設置する(9)高所恐怖症の自分には、絶壁上の端でそのような作業をする姿を見るだけで、尻がムズムズお股がキュン状態だ。

 その後、基部に下り、いろいろな用具を腰に付けて、下から自分でロープを引き上げながら、ランニングビレイをとって登っていく(10)彼もソロは初体験だそうだ。私は見るだけの人で、まったく役に立たない。いろいろ試行錯誤しながらの登はんのようだ。

 それにしても、登るための技術以上に、万が一落下したときに備えての準備や技術に重点を置くことを初めて知る。

 そんな彼の勇姿をたっぷり鑑賞して、まだ岩に張り付いている彼と別れて、一人、赤岩山を目指す。


つづく
(赤岩山〜オタモイ海岸へ)



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