[18]赤岳(2078m) 〜[19]小泉岳 (2158m)
                     〜[20]白雲岳(2229m) 〜[21]北鎮岳(2244m)

 [銀泉台コース]  93,8,10 天候 快晴

表大雪の核心部を一気に回り、雄大な展望と数多くの花々との出会いに心踊る
             
8/9
12:30 自宅発(八雲)
16:30 札幌
21:20 銀泉台
      (車中泊)
8/10
時刻 地点
 5:30
 6:10
 7:15
 7:30
 7:45
 8:15
 8:35
 8:50
 9:30
 9:40
10:10
11:10
12:00

12:20
13:10
13:45
15:10
銀泉台発
駒草平
赤 岳
  〃 発
小泉岳
白雲岳
  〃 発
白雲分岐
北海岳
  〃 発
間宮岳
北鎮岳
黒岳石室
(昼食)
   〃 発
北海岳下
白雲分岐
銀泉台着
[9:40]総所要時間
層雲峡(車中泊)
高山植物の女王・コマクサを見たくて、大雪連峰・赤岳を目指す。その足で、北海道の山で最も高山植物の種類が多いと言われる小泉岳、道内第3峰の白雲岳とお鉢平を覗く北海岳を往復し、次の日、黒岳から大爆裂火口 のお鉢巡りの計画で出発。
 札幌経由で層雲峽を目指す。層雲峽で食料を調達し、登山口の銀泉台へおよそ9時間かけて到着。満天の星空、台風の動きも気になるが、 明日の天気が期待できる。
駒草平に咲くコマクサ
◎銀泉台〜赤岳
 3時すぎ目が覚める。東の空が赤く染まって快晴。朝食をとって5時30分登山開始。
 すでに登山口が1,500mの高度にあり、登りはじめてまもなく北大雪の山々がはっきりと見え、雲海の向こうに 阿寒の山々までも見える。それにしても、登山口からしばらく続く、昔明らかに観光道路にしようとして止めたとしかいえないようなつづら折りの車道跡にびっくりする。聞くとことろよると、大雪の山を横断して旭岳温泉の方へ下りる観光道路を作る計画があったとかで、自然保護のために途中で止めたのこと。
 
 40分後、憧れのコマクサが咲き乱れる駒草平(写真1)に到着。 なぜあの様な砂礫地にしか咲かないのかと不思議なくらいの気品を備えた花である。明らかに保護して回復させようとしている努力があちこちに見られる。それらをゆっくり観賞しながら赤岳を目指す。
トムラウシ方面をバックに(小泉岳付近)
  第3、4雪渓の下の水がおいしい。いろいろな花や雄大な景観に気を取られながら、いつの間にか高度を稼ぐ感じで、それ程汗もかかないうちにまもなく平坦な礫地の先にヘソのように赤茶けた大きな岩を積み重ねたような赤岳頂上に到着。

 大雪のほぼ中央に位置することから展望が素晴らしい。尖った烏帽子岳の向こうに黒岳、そこから連なる凌雲岳、第2峰の北鎮岳、第1峰の旭岳、北海岳、第3峰の白雲岳など表大雪の山々、黒岳の向こうにニセイカウシュッペ山などの北大雪の山々、東には東大雪の山々、中でもニペソツ山の尖峰が登行意欲をそそる。
国内で大雪でしか見られないキバナシオガマ
◎赤岳〜小泉岳〜白雲岳〜北海岳
 そんな景観を楽しんだ後、なだらかな砂礫地に続く稜線上の道を小泉岳へ向かう。道内で最も高山植物の種類が多いと言われるだけあって、道の両側はものすごい種類の花々が次々と現れ、富良野岳のように敷き詰められているといった感じではないが、種類を楽しむには最高の花道である。とくに、国内でこの辺りでしか目にできないと言われるキバナシオガマ(写真3)を見つけ感激する。小泉岳頂上はなだらかな稜線上の途中に標識があるだけで頂上感はまったく無し。しかし、赤岳からは見えなかった南側の忠別岳やトムラウシ山と連なる十勝連峰(写真2)、その西向こうに夕張山系、南側の雲海の上に頭を連ねる日高山系の山々の展望が素晴らしい。
白雲分岐に憩う登山者と白雲岳
  目の前に岩塊の城塞のような白雲岳が迫る。その下の白雲分岐には縦走する人々の休憩する姿(写真4)や色とりどりの大きなザックなどが賑やかに見える。白雲分岐は、四方向からそれぞれの方向を目指す登山者が集まってきて、それぞれの方向へ散って行く交差点でもある。そこにリュックを置いて空身で白雲岳を目指す。岩場のペンキが誘導してくれるが、適当にどこでも登れる感じで結構みんな好きなところを歩いている。。噴火口の跡なのであろうか、雪渓をまだ残した大きなクレーター状の地形が表われ、その縁を登るように頂上へと向う。
旭岳斜面の残雪模様
 白雲岳頂上では、たくさんの人がこれ以上の天候はないといった360度の展望を楽しんでいる。高根が原が眼下に一望でき、そこから続くトムラウシ山が形よく望まれ、登行意欲をそそられる。また、よく写真で見る旭岳から北海岳に続く尾根からの沢地形の残雪模様は白と緑の版画か現代絵画を見ているような美しさである(写真5)。下りは雪渓を選び、雪渓滑りを楽しんで一気に下ってしまう。

 白雲分岐から北海平の向こうに続く北海岳を目指す。ほとんど標高差のない雄大な砂礫と岩礫の尾根に高山植物の群落が斑状に広がって楽しい。40分程で北海岳に到着。


つづく 北海岳〜(お鉢平巡り)〜北鎮岳〜銀泉台へ


6年後(99、9、11)の緑岳からの白雲岳

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