第32回湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会
85km参戦記  17.02.26

中盤以降、天候も回復し、良く滑り、最後まで切れることなく、なんとかゴールできた。

天 候曇りのち晴れ
気 温 スタート時   −12℃
ゴール時   −3℃
ワックス

(効果)
base gallium ハイブリットベース
top gallium AXF20
(中盤以降バッチリ)
記 録 6時間42分41秒
1km換算ラップ 4分42秒
丸瀬布IC(36km) 2時間32分
         (ラップ・4分12秒)
遠軽(60km)  1時間49分
         (ラップ・4分30秒)
ゴール(85km) 2時間21分
         (ラップ・5分35秒)
順 位205位/426名(男女混合参加者)
 

 今年は、毎年3月第1日曜日に開催される「十勝大平原クロカン(42km)」が中止になったので、4週連続を含む5回のクロカンスキーのメイイベントである国内最長85kmのこの大会に今年も参加した。2007年〜2011年の5年間は85kmの部がなかったので、その間を抜いて、これで、通算9回目の参加だ。

  標高670mの旧白滝村(現遠軽町)の北大雪スキー場をスタートし、白滝市街地の西側から湧別川沿いに丸瀬布〜遠軽〜ゴールの上湧別までのワンウェイ85kmを滑走する大会である。今年は、昨秋の台風でコースが寸断された部分を、開通前の旭川・紋別自動車道の丸瀬布IC〜遠軽瀬戸瀬IC間(11km)を利用するという粋な計らいだった。

 毎年思うが長距離にも関わらず、圧雪車での幅の広い丁寧なコース作り、地域ボランティアのサポートによる充実した数多くのエード(給食所)や地域の方々の応援が魅力の大会である。まさに、「距離も日本一だが、コース整備も日本一」という素晴らしい大会だ。

 今年は、距離やコース別の10種目に1149名が参加していたが、この85kmの湧別原野コースは、昨年より10名ほど減って426名の参加だった。一時中断される2007年までは、85kmの部だけで1300名以上の参加者がいたのが信じられないほどである。ちなみに謳い文句となっている「100km」は駅伝の部である。

 距離は長いが、標高差650mの概ね下りのコースなので、「札幌国際50km」よりは楽な感じで、エードも非常に充実していて楽しみの多い大会である。なんと言っても距離が長いだけに完走後の満足感が大きい。60歳前後の時は、6時間を切っていたが、今や、7時間切りと、これまで通り半分以上の順位に収まることが目標である。

 前日は、当初はスタート地点まで10分ほどのしらたき 道の駅で車中泊。夜中に目を覚ますこともなく、8時間ほど爆睡し、朝を迎えた。しかし、吹雪模様で、温度計は−11℃。車の上に20cmほどの雪。 気温が低くて新雪は一番滑らないパターンだ。苦戦が予想される。今年最後のレースだと言うのに、モチベーションが上がらない。

 6時過ぎに、スタート地点の北大雪スキー場へ。受付を済ませる。寒さ対策で、シャツを1枚多く着込み、フェイスウォーマーを被る。結局フェイスウォーマーも最後まで脱ぐことはなかった。
 駐車場で、トップレーサーの帯広に転勤になったちから!さん(今年は8位入賞)と再会。受付を済ませ、スタート地点で軽くアップし、スキーをスタート地点の前から13列目くらいに置いて車に一度戻る。ベンチコートとスキーケースをトラックに預け、再びスタート地点へ。

 今年も、ビデオ取材のチューリップおばさんや千歳の旅人さん、HYML仲間のオコタンペさん、大阪から参加のわんわんさんとも会うことができた。心配した天候はだんだん良なりそうな感じだ。

<結果>
 スタート直後は、雪は深い、コースは狭い、滑らない、どうなるかと思いながら滑走を続けた。目標の7時間切りも不安になった。しかし、20km過ぎからは、雪面が固くなり、追い風もあつてとても良く滑るようになった。36km地点の丸瀬布ICのタイムが、予定通りの2時間32分だったので、7時間切りはできそうな感じになる。60km地点の遠軽のエードに正午前に到着。最後の遠軽からの25kmでは、多くの選手に抜かれたが、最後まで切れることはなく、昨年ほどヘロヘロでもなくゴール滑ることかできた。
 タイムは6時間42分41秒。昨年のワーストタイムよりは35分ほど速かった。順位は、やはり目標にしていた半分以内に辛うじて収まる205位/426名だった。しかし、昨年より10番落ちていた。

○7:30 北大雪スキー場をスタートし、白滝を抜け、丸瀬布ICまで標高差470mの36km


こんな可愛いコスチュームも女性・・・上湧別の幼稚園の先生だそうだ

スタート前・・・雪が止んでホッとする

 

スタート地点の急坂を登り終えると、数kmはダウンヒルもどきの滑走が続く

 今年も、記録用のカメラ代わりのスマホ持参でスタート地点に並ぶ。7:30スタート、まずは短い上り坂を登り切ると、トップ選手はずっと先で姿は見えない。このあと、数kmはダウンヒルもどきの下りが続く。大好きなところである。しかし、雪は深い、コースは狭い、滑らない。 

 やがて、毎年渋滞となる墓地の横から狭い上りの林道へ入って行くところだ。渋滞は昨年ほどではなく、割とすんなりと通過できた。やがて、湧別川沿いのコースへ下りていく。広く整備されていて、実に気持ちの良いコースだ。


国道?を挟んで、対面滑走となる地点

  エードはほぼ10kmごとにあるが、最初はパスし、2ヶ所目で温かいポカリを2杯いただく。その後も、ポカリだけだったが、いつもはゆっくり腹ごしらえする丸瀬布のエードは、丸瀬布IC入口にあり、こじんまりとなっていたので、ポカリだけで通過。途中で、チューリップおばさんが、ビデオカメラを固定して、こちらの通過を待っていてくれた。
 
○最初で最後の開通前の高速道路上のコースも含む丸瀬布から遠軽までの24km

今年限定の旭川・紋別自動車道の丸瀬布IC〜遠軽瀬戸瀬IC(11km)の快適なコース

 開通前の丸瀬布IC〜遠軽瀬戸瀬ICの11km区間は、めったに経験できない高速道路上の滑走である。意外と緩いアップダウンはあったが、幅も広く非常に快適なコースで、気分良く滑走することができた。 いつもは、きついアップダウンの多い区間だったが、このお陰で、あまり辛さは感じなかった。
 高速道路を降りた遠軽瀬戸瀬ICの出口に、大がかりなエードがあった。ここではスキーを脱いで、バナナ、大福、サンドイッチ、ブタ汁を食べて、10分ほど休憩した。

 遠軽が近くなってくると、堤防の上や広い河川敷のコースとなる。エードを楽しみに、リズムを崩さないように気持ちの良い滑りを楽しむ。追い風を受けて、昨年より気持ちの良い滑走を楽しむことができた。


 遠軽のシンボル巌望岩が見えてくると、屋台村のような感じの60kmのエードが近い。
  

遠軽高校の生徒が接待をする遠軽のエード

いつも楽しみな天ぷらうどん

ここで一緒になったテツさんに撮ってもらう
 
 昨年は、昼のサイレンがなっても、まだ遠軽のエードに到着できなかったが、4時間23分で到着。ワーストタイムだった昨年より25分以上速かった。ここでは、天ぷらうどんを食べ、持参したゼリーを飲んだ。スタートしようとしたところへ、てっきりずっと先に行っているものとばかり思っていたテツさんがやってきた。やはり、風邪を引いて昨日は熱があったと言っていたが、やはり、かなり辛かったのだろう。
 お互いに写真を撮り合って、10分後には最後の25kmへスタート。

 ○昨年ほどは辛くなかったが、追い越されモードながら、自分なりの滑りを楽しんだゴールの上湧別までの25km

湧別川の上を横切る

広い畑地の中を滑る後続の選手たち

  遠軽のエードからは、単調なフラットなコースが続く。もう上りはない代わりに、下りもほとんどなくなる。いつも疲れとの闘いだ。昨年よりは、体力的にも精神的にも余裕があり、滑りを楽しむことができた。しかし、追い越されモードが続く。しかし、7時間切りは間違いないので、自分のペースを維持するように心がける。

 「ゴールまで13km」のエードで、椅子に腰かけて休んでいたら、再びテツさんがやってきた。


「ゴールまで6km地点で追い越していくテツさんの後姿

多くの知り合いに迎えられてゴール(若葉さん提供)

  やがて、右手の堤防沿いのコースが続く。「ゴールまで8km」から1kmごと減って行く標識が、昨年よりは短く感じた。「ゴールまで6km」地点でテツさんに抜かれてしまった。あとを追うだけの余裕はなく、どんどん間が開いて行く。

○面食らうほど多くの知り合いに迎えられて、割と余裕のゴール


今年クロカンデビューした帯広の若葉さんと一緒に

非常に美味しい天ぷらそば

<過去の記録>

2004年 19回 5時間40分50秒 300位/1197名
2005年 20回 5時間41分44秒 201位/1300名
2006年 21回 4時間45分08秒 232位/1345名
〜85kmの部がなかったので不参加〜
2012年 27回 7時間06分40秒 135位/480名
2013年 28回 6時間56分00秒 164位/564名
2014年 29回 6時間27分13秒 164位/424名
2015年 30回 6時間14分43秒 207位/502名
2016年 31回 7時間16分21秒 194位/434名
2017年 32回 6時間42分41秒 205位/427名
 ゴールしたら、いつもはカメラを構えたチューリップおばさんに迎えられるが、今年は面食らうほどの多くの知り合いに迎えられて、ビックリ。初対面の北見のハマナスさん、帯広から25kmに参加の若葉さん、ほとんどの大会で顔を合わせる先にゴールした洞爺湖町の泰地女史、やはり先にゴールした大阪のわんわんさんとテツさんなどなど・・・。

 特に驚いたのは、今年からクロカンを始めて、遠軽〜湧別の25kmに初出場した帯広の若葉さん。1時間40分で、3位(女性の部?)に入ったそうだ。こちらは60km滑ったあとなので疲れてはいるが2時間以上は掛かっている。来年は85kmに出るという。

 15時の送迎バスまでに時間的余裕があったので、おいしいと評判の天ぷらそばを、チューリップおばさんの回すビデオカメラに写されながら、オコタンペさんやわんわんさんと一緒に食べた。
 早い時点で「先に行きます」と追い越していた恵庭の旅人さんの姿が見えない。体育館の中へ入ったら、こちらより10数分遅れてゴールしたと言う。遠軽でトイレに寄って、出てきたら、こちらがスタートしたところだったらしい。追いかけたが追いつけなかったとのこと。

 この大会は、その時の雪質や雪温、天候などの条件によって、本当にいろいろおもしろい結果が出る。この85kmが再開された2012年からで、その前の3回は6時間を切っていた。その後は6年連続参加している。とりあえず、今年もギリギリで、半分より上の順位に収まったので、ホッとした。ウルトラ系のこの大会で、この歳で、まだ参加者の半分より上にいるのは励みになる。でも、来年はヤバそうだ。

○セトセ温泉ホテルに泊まり、翌日、プチ観光ドライブ

 バスでスタート地点へ戻ってから、「北海道夏山ガイド」の執筆者のテツさんと、彼が以前勤めていたヤマケイ社員の東京から初参加のSiさんと、セトセ温泉ホテルに泊まって、完走祝いをした。
 
 Siさんは、今年のヤマケイ出版の「Skier's」11月号掲載予定の「クロカンスキー初心者の体当たり国内最長レース初参加体験記」の取材も兼ねての参加だった。

 それにしても、10時間39分の、スノーモービルのライトにリードされてのブービーというのも、話題性抜群だ。来年もブービー脱出を目標にまた参加すると言う。

 翌日、ホテルを出て、テツさん運転のレンタカーに乗せてもらって、流氷狙いで湧別漁港を目指した。

 しかし、流氷は沖合い20kmとのことで、昨年に引き続き空振りだった。そのあと、冬の方が良く見えるという鴻之舞金山の遺構を見ながら、丸瀬布へ抜けた。

 翌日のプチ観光ドライブは下記でどうそ!
 http://blog.goo.ne.jp/sakag8/d/20170227



第32回大会85kmの部・成績一覧 



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