第29回湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会
85km参戦記  14,02,23

天候に恵まれて気持のよい大会だった。丸瀬布から急に滑り出して、ゴールまで快走でダメージも少なかった

スタート地点の受付会場の北大雪スキー場ロッジ

天 候晴れ時々曇り
気 温スタート時   −9℃
ワックス

(効果)
base gallium ハイブリットベース
top gallium AXF20)
(中盤からバッチリ)
記 録 6時間27分13秒
1km換算ラップ 4分33秒
丸瀬布(37km) 2時間38分
遠軽(60km)  4時間20分
順 位164位/424名(男女混合完走者)
 一昨年6年ぶりに復活した国内最長のこの大会に今年も参加してきた。これで、通算6回目の参加だ。標高670mの旧白滝村(現遠軽町)の北大雪スキー場をスタートし、白滝市街地の西側から湧別川沿いに丸瀬布〜遠軽〜ゴールの上湧別までのワンウェイ85kmを滑走する大会である。長距離にも関わらず、圧雪車での丁寧なコース作り、地域ボランティアのサポートによる充実した数多くのエード(給食所)が魅力の大会である。

 この85kmの湧別原野コースは、昨年より100名ほど参加者が減っていて460名ほどだった。9年前までは85kmの部だけで1300名もの参加者がいたのが信じられないほどである。ちなみに謳い文句となっている「100km」は駅伝の部である。

 距離は長いが、標高差650mの概ね下りのコースなので、「札幌国際50km」よりは楽な感じで、エードも非常に充実していて楽しみの多い大会である。なんと言っても距離が長いだけに完走後の満足感が大きい。

 前日はスタート地点まで10分ほどのしらたき道の駅まで470km走って車中泊。ほぼ快晴の素晴らしい天候に恵まれた。スタート時の気温−9℃、いつもは−15℃くらいまで冷えるが、思ったより気温が高いようだ。気持の良いレースになりそうだ。ただ、2台用意していったどちらのワックスを塗った板を使用するか、悩んだ。例年はもっと冷えているのでAXF10とAXF20を混ぜた板を使用していた。しかし、今回は平地になると気温がかなり上がりそうだ。そんなとき道内でもトップクラスの網走のちから!さんがこちらを見つけて声を掛けてくれた。彼に聞いたら、「ガリュウムならAXF20でいいと思いますよ」と言われ、迷いが吹っ飛んだ。寒さ対策で、今年購入した目出し帽を被り、二重の手袋にホッカイロという出で立ちだったが、丸瀬布の給食所で目出し帽もミトン手袋も脱いでしまうくらい暖かかった。


スタート前、旅人@恵庭さんとのツーショット

スタートを待つ選手〜朝日が当たって例年より暖かい
 ワックスは、丸瀬布(37km地点)辺りから急に合いだして、非常によく滑べり、目標だった「滑走を楽しむ」ことができた。ゴール後のダメージも少なかった。

 結果は、この3年で最も速い6時間27分13秒。順位は164位と昨年とまったく同じだった。しかし、完走写が424名だったので、実質全体順位は下がった感じだ。しかし、このウルトラマラソン並みの85kmは、さすが若い人が圧倒的に多い。改めて大会要項で数えてみたら、私より高齢者はわずか16名しかいなかった。その中でのこの順位は満足してもバチは当たらないだろう・・・この大会への参加はタイムや順位ではない。国内最長のレースを楽しみながら完走できる満足感である。
 
○7:30 北大雪スキー場をスタートし、白滝を抜け、丸瀬布まで標高差470mの37km

 受付を済ませ、のんびりと過ごして、スタート地点へ。スキーを前から6列目くらいに置いて、体を温めるためにアップしていたら、恵庭の旅人さんから声が掛かった。その声に、「もしかしたらスタートからビデオを撮りたいので白滝まで行くかも知れません」とメールをいただいていた上湧別のチューリップおばさんも気付いた。

 3人で挨拶をかわし、旅人さんとのツーショットを写してもらって、スタート場所に並んだ。例年待っている間は寒いが、今回は、風もなく、陽光を背中から浴びて暖かいくらいだった。


翌日の現地の新聞に載ったスタート直後の上り坂の様子

スタート直後はところどころダウンヒルもどきの滑走が続く

 7:30スタート、まずは短い上り坂を登り切ると、ダウンヒルもどきの下りが続く。大好きなところである。概ね追い抜きモードだった。気分を良くして下って行ったら、昨年までにはなかった長い上り坂がまっていた。今年から一部コースが変わったようだ。その下で「昨年までなかった坂ですよ!」と江別のHaさんが声をかけて追い抜いて行った。
 

コース変更になり昨年までなかった白滝手前の長い上り坂

湧別川沿いのコースへ

 その新しいコースを滑っているときに、後ろから岳友のオコタンペ@恵庭さんが声をかけて追い越して行った。昨年は丸瀬布からゴールまで48kmを並走したが、今年はとても付いていけるスピードではなかったので、追うのを止めた。 湧別川沿いのコースへ下りて、斜度が緩むと、追い越されモードになる。最初のダウンヒルもどきの下りで落ち着いた位置が実力的に上の集団だったようだ。ワックスの合い具合も、雪温が低くてイマイチのようだった。この後、エードは必ず寄って、水分の補給に努めた。


丸瀬布のエードにて

豚汁の旗につられて、豚汁を食べた50km付近のエード
 しかし、昨年ほど辛さを感じないまま、37kmの丸瀬布のエードが近づいてきた。その手前で旅人さんに追い越された。丸瀬布太鼓に迎えられてようやく丸瀬布のエード到着。昨年より2分ほど速い2時間38分だった。スキーを脱いで、温かいソーメンやおかゆや温かい飲み物を口にした。旅人さんと写真を取り合う。気温も上がってきたので、目出し帽とミトンの手袋を脱ぎウエストバックのベルトに挟んでスタート。

○丸瀬布から遠軽までの23km

 気温も上がってきたこともあり、急に滑りが良くなってきた。楽しむ滑走に気持ちを切り替えてリズミカルに滑ることを心がける。この辺りから、追い越しモードに変わった。後ろを振り返ったら旅人さんの姿が見えなくなった。  

 次のエードは通過しようと思ったが、豚汁の幟につられてつい寄ってしまった。スキーを脱いで豚汁を食べる。汗をかいているので、汁の塩分が美味かった。食べ終わっても、旅人さんはやってこなかった。まもなく、昨年の夏に登った瀬戸瀬薬師山が正面に見えてきた。遠軽手前のエードでは、お汁粉を食べた。これがおいしかった。

昨年の夏に登った瀬戸瀬薬師山を正面に見ての滑走

遠軽のシンボル巖望岩を眺めながらの河川敷の広いコース
 
  遠軽が近くなってくると、堤防の上や広い河川敷のコースとなる。相変わらず滑りはよいままだ。やがて、遠軽のシンボルの巖望岩が見えてくると、60km地点のチューリップおばさんの待つ遠軽のエードが近い。

 昨年より10ほど速く着いたので、エードの手前でチューリップおばさんに携帯電話をする、

 ここのエードは屋台村のような感じである。いつもスキーを脱いで、温かいうどんを食べるのを楽しみにしている。椅子に座ってうどんを食べた。その様子をチューリップおばさんがビデオで撮影してくれる。

 今年全道代表で花園に出場した遠軽高校のタグビー部の子供たちが食べ物や飲み物を提供してくれる。いくつか口に入れて、温かい紅茶を飲む。今年は調子が良いので、いつもより短い10分ほどの休憩でスタート。


湧別川に架かるの橋の下を潜って、橋の上を渡る

ゴール前5km付近〜最後の頑張り
 ○ゴールの上湧別までの25km

 ここからは、もう登りがほとんどないフラットなコースが続く。しかし、向かい風は強くなってきたのが気に掛かった。このあとも、非常によく滑ったので、リズミカルな滑りを楽しむ。疲れはあまり感じない。

 湧別川を渡る橋を潜って堤防の上に上がる手前で、チューリップおばさんがビデを構えていた。橋の上のコースを渡って対岸へ。さらに河川敷へ下りていく。

 河川敷から離れ、広い畑地の中を進む。この辺りがチューリップおばさんのお宅のあることろだ。昨年と同じ場所で、車で先回りをして、ビデオを回しながら待っていてくれた。この畑地の中での風を心配していたが、ほとんど気にしない程度になっていた。

 残り15kmほどからは堤防を右手の河川敷のコースが続く。この辺りから357番の男性と相前後するようになる。スケーティング操作がとても上手だったが、クロカンを始めて2シーズン目だという。ゴール後に要項を見たら、恵庭の自衛官だが、所属が沖縄XCと書かれていた。昨年大滝にXCの練習しに行ったときに、沖縄ナンバーの車を見たことがある。この男性かもしれない。

 残り6km付近で向きを変えてゴールを目指す。残り1kmずつ減って行くのがとても楽しみである。残り5km付近の最後のエードをパスしようと思ったが、つい寄ってしまった。この後、5人ほどの先行グループを最後まで抜くことができなかったが、このエードの寄らなかったら、このグループの先にゴールできたかもしれない。

ゴールのグランドへ入って行くと、 「ゼッケン425番、坂口さん、まもなくゴールです」とのアナウンスが流れる。昨年までは「函館市からの参加です」があったが、今回はなかった。ゴールの先でビデオを構えたチューリップおばさんが迎えてくれた。ここ3年間でもっともダメージの少ない14:00前のゴールだった。

○満足感と達成感に満ちたダメージの少ないゴール・・・
 

ゴール直後、顔がややむくんでいる

チューリップおばさん

貼り出された成績の速報、男子で154位、総合で昨年と同じ164位

 ゴール後の写真を撮ってもらい、湧別町文化センタートムの中へ。コートを受け取つろ、先にゴールしていた江別のHaさんが、「紹介したい方がいる」とのこと。いつもお世話になっている山と渓谷社のKaさんという方だった。Haさんに誘われて、東京から25kmの上湧別コースに参加されたとのこと。

 完走賞を受け取り、缶ビールを飲みながら、展示室の椅子に腰かけてチューリップおばさんとしばしおしゃべり。わざわざお土産までいただいた。15:00発のスタート地点への送迎バスに乗り込む前にゴールのエードで天ぷらそばを食べた。とても美味しかった。食べ終わったところへ、旅人さんがゴール。丸瀬布で一緒にスタートしたのに、こちらより45分も遅くれたと言う。

 バスでスタート地点ま戻って、士別まで高速道路を走った。翌日の予定が名寄のピヤシリ山だったからだ。士別の温泉に入って名寄の道の駅まで走った。しかし、翌日は天候が良くなかったので、帰途途中で登るつもりだった恵庭岳へ転進した。

私の滑りも映っているオコタンペ@恵庭さんが滑走中に撮った動画(youtube)

大会成績一覧



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