ペテガリ岳B(1736.2m)〜ルベツネ山(1727.3m)〜1599峰(1600m)
          〜ヤオロマップ岳A(1794.3m)〜コイカクシュサツナイ岳B(1721m)<3泊4日縦走>
<ペテガリ西尾根コース〜稜線〜コイカクシュサツナイ川>  2名 06,8,31〜9,03
94,6,19のペテガリ岳・西尾根コースピストン
04,7,22〜24の東尾根〜ポンヤオロマップ〜ペテガリ〜西尾根

2年前、悪天候のため途中で断念したリベンジ縦走・・・1日12時間の藪漕ぎもあり、きつい行程だったが、満足感も大!

 2年前に日高主稜線上のエサオマントッタベツ岳〜ペテガリ岳間を繋ぐ計画を立てた。第1弾としてエサオマン〜カムエク〜1823峰〜コイカクを3泊4日で成し遂げ、第2弾として、ペテガリ東尾根コースからポンヤロマップ岳経由の3泊4日の計画で、ペテガリCカールまで来た。しかし、悪天候に阻まれて断念し、ペテガリ西尾根へ下り、結果的には西尾根〜東尾根の縦走に終わっていた。

 昨年は右肩の故障で藪漕ぎ登山を自粛し今年に賭けた。年齢的にも、残りのルート的にも、多分今回で日高主稜線の縦走は最後の機会になるかも知れない。そんな不退転の計画であった。幸い、同じルートを残していたHYML仲間の札幌のYaさん(函館出身)が同行を申し出てくれた。今年になって4度の同行経験のある強力な助っ人登場である。当初、8月上旬に計画したが、天候が思わしくないので、二人の都合が一致するこの時期まで延びた。今回のルートのペテガリ〜ルベツネ〜1599峰〜ヤオロマップ岳間は、縦走する人も非常に少なく、藪が濃くてきつい行程になることは覚悟の計画である。

 まず、車を1台下山口となるコイカクシュサツナイ川出会いにデポする必要がある。8/30の夜に中札内村市街地で待ち合わせ、札内川ヒュッテに泊まるところからスタートである。

<1日目・神威山荘〜ペテガリ山荘への山越え>
8/30(水)
11:00 函館発
20:30 札内川ヒュッテ(泊)

8/31(木)
 6:40 車1台を下山口にデポ
11:30 神威山荘着(準備)
12:00 山越えルート入口   
時刻
地  点
12:25
13:50
14:15
15:25
山越えルート入口
分水嶺
ペテガリ林道へ
ペテガリ山荘(泊)
[3:00]所要時間


○天皇視察の事前訓練最中の天馬街道越え

 8/31朝、Yaさんの車をコイカクシュサツナイ川出会いにデポし、天馬街道を抜けて、静内・中札内線が閉鎖のために、今やペテガリ岳の登山口にもなってしまった神威山荘を目指す。

 天馬街道を走っていると、次々とパトカーが日高側からやってくる。野塚トンネルを抜けた地点の駐車場と翠明橋公園の駐車場にも数台のパトカーと公用車、そして、警察とスーツ姿の人が十数人・・・。何ごとかと聞いたら、来週、天皇陛下がこの街道を通って帯広まで行くので、その下見と実際の日程に合わせた事前訓練とのことである。

 しばらく下っていくと、警察に車を止められ、「あと10分ほどで、当日と同じ隊列の車が通過するので、ここで待って協力して欲しい。」とのことである。やがて、白バイ、パトカー、リムジン車、SPの車、公用車、数台のバスなどの車の大名行列のような列が通過する。それが通過して、その後も、浦河に出るまでに合計で40台ものパトカーや警官とすれ違うことになる。いやはやご苦労なことである。

○(序章)ペテガリ山荘までの山越え

 国道から元浦川沿いの35kmの林道を走り、神威山荘に到着。その前で準備をして、昼食を摂る。神威山荘から1kmほど戻った最初の林道分岐がその入口である。道の真ん中にど〜んと大きな石を置いて車が入れないようになっている(1)5分ほど歩いて、2年前にここを反対側から歩いたときの林道の様子とあまりにも違うので、不安になり、戻って、少し下にある別の林道の入口へ行ってみるが、やはり、間違いないようである。そんな戸惑いで30分ほど無駄な時間を要して、再び出発する。

 ニシュオマナイ川の本流を渡渉して、左股沢沿いの林道跡の踏み跡を辿る。2年前は、土場まで車が入れる状態であったが、その後の台風の影響であろうか、すっかり荒れてその面影はない。土場跡を過ぎると、小沢沿いにその踏み跡は続くが、あちこちに赤いテープがぶら下がっているので、迷う心配はまったくない(2)

 途中、一ヶ所左から巻く5mほどの滝にも出会う(3)だんだん斜度が増し、分水嶺上の680ポコの西側を巻くように登り切ると、35分ほどで分水嶺に出る。分水嶺上を20mほど西に向かい、反対側の小沢沿いの急な踏み跡を下る(4)
2年前の記憶では、そのまま沢地形の中をペッピリガイ沢川まで下っていくはずであったが、途中から新しい林道へ繋がり、ペッピリガイ沢川を渡渉して、分水嶺から25分ほどで、ペテガリ林道へ出る。

 ここからが長い林道歩きが待っている。1時間10分も歩いて、3時間ちょうどで誰もいないきれいなペテガリ山荘へ到着する(5)
 このルートのGPSトラックログ

○びっくりする出会い

 1時間ほどして、ビールやウィスキーなどでほろ酔い気分になっているところへ3名が到着(男1,女2)。入ってきて、すぐに「坂口さんという方いらっしゃいますか?」と聞かれる。道内の方かと聞くと横浜から来たとのこと。どうして、私のことを・・・?

 いろいろ話していたら、やはりHYML仲間の千歳のEi-taroさんと懇意にしている方々で、彼から多分同じ日にこのペテガリ荘で会えるはずと聞いてきたとのこと。Ei-taroさんの紹介があまりにも過分な内容で、赤面の至りであった。

  2日目へつづく(ペテガリ岳〜ペテガリCカールへ)

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